石川義博編

精神科臨床における倫理
法と精神医学の対話3


A5判/300頁/定価(本体5,500円+税)/1996年9月刊


ISBN978-4-7724-0526-3

 脳死,尊厳死,遺伝子操作,HIV訴訟など近年,医療一般の倫理について活発な議論が展開されるようになってきた。本書では,法と精神医学の関連領域への「臨床的手法の適用」が呈示される。訴訟能力・意思能力,インフォームド・コンセントをはじめ,症例報告の際の同意,無告知投薬,守秘義務,治療者と患者との性的交渉,痴呆老人へのQOLの保証など,日常臨床において遭遇する倫理的諸問題,また患者に同意を得る際の具体例として,矯正医療施設における社会生活技能訓練(S.S.T.)の導入など,治療する側の倫理的原則について述べられている。

主な目次

    ■精神医学と法

     精神病者監護法の背景/中谷陽二
     訴訟能力の精神鑑定/福島章
     医療保護入院と保護者/町野朔
     精神医療と自由の拘束/平野龍一

    ■インフォームド・コンセントと守秘義務

     告知義務における「保護」と「詐術」のパラドックス/熊倉伸宏
     地域精神医療における情報の共有化と守秘義務/飛鳥井望・西山詮
     非行臨床における調査関係/瓜生武
     インフォームド・コンセントにおける意思決定能力の臨床的分析/中島一憲

    ■痴呆性老人と法

     精神科医療と痴呆性老人/中谷瑾子
     痴呆性疾患を中心とする老年期精神疾患におけるインフォームド・コンセント/斎藤正彦

    ■精神科治療と倫理

     精神科臨床と倫理/五味渕隆志・石川義博
     精神療法と倫理/北山修
     集団精神療法の倫理/鈴木純一
     矯正医療施設における精神療法/石川義博

石川義博編:精神科臨床における倫理