中村伸一著

家族療法の視点

A5判/240頁/定価3,780円(税込) 1997年5月刊


ISBN978-4-7724-0545-4

 著者は,わが国における家族療法の黎明期から,欧米流技法の導入期を経て日常臨床へ定着した感のある現在に至るまで,一貫して家族臨床の現場に在り続けてきた。その実践においては,家族療法を「適用範囲が広く,治療効果もより現実的に家族員とわかちあえる,すこぶる使い勝手の良い治療概念」ととらえ,治療者にとっても家族にとっても「納得のいく」「役にたつ」治療技法を構築してきた。
 実際の家族療法の流れに沿って構成された本書には,初回面接の要点から,ジェノグラムとロールシャッハテストを駆使した家族アセスメントの方法,各種精神疾患や問題行動に対する援助の実際,さらには家族ライフサイクルやジェンダーに関わる視点や,自らの面接の失敗例に至るまで,著者が日頃から心がけている家族援助のポイントとその詳細が解き明かされている。
 海外の最新理論に精通しながら精神分析的な家族力動をも視野にいれて,15年にわたる臨床経験の中で練り上げられた論考は,家族療法の初心者はもちろんのこと,個人療法中心の治療者にとっても得るところが大きい。家族療法の基本書(スタンダード)がここに誕生した。

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