村瀬嘉代子著

子どもと家族への援助
心理療法の実践と応用

A5判/250頁/定価(本体3,500円+税) 1997年9月刊


ISBN978-4-7724-0554-6

 心理療法の現場においては,「家族」を抜きに考えることはほとんどあり得ない。それほど血縁・家族という概念の意味するところは,社会生活的にもまた生物学的にも大きいといえる。
 クライエントが必要としていることに対して,いかによりよくかつ責任の範囲で応えうるか。著者の臨床の営みは,心理療法における根元的な問題を技法的な側面のみにとどまらせず,心理学・医学・法学等,学際的な領域を架橋する問題意識へと発展させている。立ち直っていくクライエントをみつめる著者の文章からは,人間の内に潜む生きる力の素晴らしさが強く伝わってくる。
 著者が日常臨床を通じて体感会得した技法や,心理療法におけるさまざまな事例を数多く収録した,実践応用編である。

おもな目次

    第Ⅰ部 治療技法を支える基盤

      親子ともにパラドックスを生きる
      女性治療者からみた家族−−自然体の治療者−−
      治療者的家庭教師の役割について
      発達・臨床心理学からみた血縁の意味
      「境界」ということばをめぐって思うこと

    第Ⅱ部 治療における内的イメージ

      親子関係と子どもの発達
      子どもの精神保健にとっての父母イメージ
      子どもが望むカウンセラー・教師像
      児童・青年期の患者にとり動物が持つ治療的意味

    第Ⅲ部 親と子への援助の実際

      援助者の内的・外的条件−−親への援助アプローチ−−
      子の奪い合い
      家庭内暴力の構造とその対応
      短期集中内観の技法
      ある日曜日に