藤村尚宏・蜂矢英彦編著

精神科急性期病棟

A5判/282頁/定価(本体5,200円+税) 1998年1月刊


ISBN978-4-7724-0567-6

 全国に先駆けて,包括診療点数「精神科急性期治療病棟(A)」の認可を受けた東京武蔵野病院。本書は,同院の急性期病棟の成立ち,現在,そして未来を,同棟立ち上げから牽引してきた著者らが描いたものである。急性期&/or短期入院治療・看護は,精神科病棟の未来像のひとつとされ,現在,各方面から注目を浴びている。著者らは,初の試みとして,「急性期治療病棟(A)の包括診療報酬点数化への対応」「精神科急性期治療の体制づくり」「精神科急性期看護論」「医者・看護婦・PSW・OTR・CP・薬剤師等からなる急性期チーム医療論」,そして,それらの具体的な治療実践法にまで視野を展開し,本書を書き上げた。
 急性期リハビリテーション,POS,訪問看護,オレム-アンダーウッド看護理論,インフォームドコンセントといった今日的な話題をキーワードに,急性期精神科病棟への精神医学的,病理学的,哲学的,倫理的,建築学的,経済的,法学的な論考がなされている。また,収録された症例集を通して,急性期病棟での入院治療・看護の実際を知ることもできる。将来を考える精神科病院の関係者には,必読の書であろう。

おもな目次

    ■第Ⅰ部 東京武蔵野病院急性期病棟の歩み

      1.第1期精神科病院のニューモデル
      2.第2期新病棟設立から

    ■第Ⅱ部 精神科急性期治療・看護の理論化と構造化

      1.急性期入院治療の概念と理論化
      2.急性期入院看護の概念化
      3.急性期入院治療・看護を規定するもの

    ■第Ⅲ部 急性期病棟文化論の成立

      1.治療共同体的凝集性
      2.急性期病棟の構造論とアメニティー
      3.急性期病棟文化論の成立――試論

    ■第Ⅳ部 急性期病棟での入院治療・看護の実際:症例集1〜14

    ■第Ⅴ部 理想的急性期病棟を求めて

      1.急性期病棟入院治療の限界と課題
      2.21世紀への展開