ウェイン・クリッツバーグ著/斎藤 学監訳・白根伊登恵訳

アダルトチルドレン・シンドローム
自己発見と回復のためのステップ

四六判/208頁/定価(本体2,000円+税) 1998年4月刊


ISBN978-4-7724-0577-5

「アダルトチルドレン(AC)は回復はできる。ただし,回復とはいちどきに起こる出来事ではなく,今日一日の積み重ねであるプロセスなのだ」──米国のセラピストでアダルトチルドレンの治療にあたってきたクリッツバーグが,AC本人とその治療者に向けて書いた本書は,ACのリカバリームーブメントの中で,基本的文献のひとつに数えられている。
 本書では,「慢性ショック」や「見捨てられ体験」などをキーワードにACがいかにして育っていくのかを解説し,そのうえでACからの回復のプロセスを明示する。彼が長年の経験から導き出した治療法「家族統合法」(Family Integration System=FIS)は,治療の進め方を具体的に示したもので,だれにでも実践できるものとなっている。
 12のステップからなるFISは,家系図や家族状況表,自己肯定訓練などを通じ,自分の周囲の考察からはじめ,ついで自己へ,自己の中に眠る子どもの部分へと視野を移していく「自己発見」の治療法であり,「自己発見」を経て,順次「回復」が進んでいく。
 AC概念の紹介や解説ばかりに追われている類書が多い中で,本書は一番必要な治療法について具体的に詳述しており,アルコール依存症の家族で育ったアダルトチルドレンだけでなく,機能不全家庭で育ったトラウマ・サバイバーたちにも,本書は間違いなく有効となる。また,治療者にとっても臨床実践の場面で大いに役に立つものであろう。

おもな目次

    第1部 発見

      第1章 アルコール問題家族の四つのタイプ
      第2章 アルコール問題家族の四つのルール
      第3章 家族の役割
      第4章 アルコール問題家族と健康家族
      第5章 見捨てられ体験
      第6章 アダルトチルドレンの特徴
      第7章 慢性ショック

    第2部 回復――家族統合法

      第8章 回復のプロセス
      第9章 家族統合法
      第10章 日々の記録
      第11章 家系図
      第12章 家族状況表
      第13章 家族の神話
      第14章 生い立ち
      第15章 魔法の子供
      第16章 家族の成員
      第17章 家族以外の重要な人々
      第18章 自己暗示
      第19章 神についての考察
      第20章 統合
      第21章 結論

     監訳者あとがき