高橋雅春・高橋依子・西尾博行著

包括システムによる
ロールシャッハ解釈入門

A5判/196頁/定価(本体2,800円+税) 1998年5月刊


ISBN978-4-7724-0581-2

 ロールシャッハ・テストのさまざまな体系のなかで,エクスナーによる包括システムはいまやロールシャッハ・テストを実施し研究する世界の人びとの共通言語となっている。しかし文化を異にするわが国の被検者を解釈する時,アメリカ人の数値をそのまま適用できるかどうかという疑問が生じる。
 この点に関して,著者らの長年にわたって収集した資料によって,わが国の健常成人の被検者が示す数値を明らかにしたのが本書である。さらに精神分裂病者群の資料も適宜参照し,各図版の各領域に対する反応内容について,両群の出現頻度の数値を明らかにしており,形態水準の検討や内容分析を中心とする解釈にも有用である。これによってエクスナーの解釈をわが国の被検者にも適用でき,またそれぞれの変数の意味について詳述された解説は,実際の解釈に役立つよう工夫されている。
 一定の訓練さえ受ければ,誰でも同じ一定の水準までは同じように解釈できるという点も包括システムの長所であるが,そのためにも本書は,これからロールシャッハ・テストを学ぼうとするものをはじめ,実務に携わっている心理臨床家にも必携である。

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