山崎晃資編編

発達障害児の精神療法


B6判/272頁/定価(本体2,800円+税) 1998年11月刊


ISBN978-4-7724-0597-3

 発達に遅れを持つ子どもたちの治療は,児童精神医学の領域での重要なテーマであるにもかかわらず,これまでとかく福祉以外の領域で論じられることは少なく,自閉症に代表されるその研究についても,生物学と心理学的側面のの両極を揺れ続けてきている現状の中にある。
 本書は,そうした流れの中にある“発達障害”の概念を改めて整理した上で,治療の歴史的変遷,各発達段階における指導のあり方や家族援助の実際,また近年クローズアップされてきた精神医学的合併症の問題にいたるまで幅広い視野でとりこみながら,長年現場で実践を積み重ねている治療者の精神療法的な視点でトータルにとらえ直そうと試みたものである。
 常に“個”としての子どもの存在と行動をありのままに見つめ接する治療者の,総合的かつ具体的,微細かつ繊細な目でとらえたひとつひとつの実践は,発達障害児に対する治療の真髄を描き出すとともにその具体的な治療方策を探るヒントにあふれている。

おもな目次

    まえがき:山崎晃資
    発達障害の概念と精神療法的アプローチ:山崎晃資
    精神遅滞児の精神療法―――最近の発展―――:アントン・ドーセン(松田文雄訳)
    精神遅滞児の精神療法:高橋彰彦・鈴村健治
    学習障害児への精神療法的アプローチ:牟田悦子
    自閉症児への精神療法:杉山登志郎
    自閉症小児期の発達と心理教育:佐々木正美
    自閉症の青年期発達と精神療法:小林隆児
    発達障害児幼児の家族への援助:伊藤則博・守屋陽子
    ことばのおくれと家族への援助:柚木 馥
    自閉症児者を持つ:家族への援助:石井哲夫
    発達障害児を持つ家族とどうかかわるか:村田豊久
    精神遅滞と精神医学的合併症:山崎晃資

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