山崎晃資編

子どもと暴力


四六判 224頁 定価(本体2,500円+税) 1999年9月刊


ISBN978-4-7724-0626-0

 少子化が進む中で,不登校,いじめ,校内・家庭内暴力,非行,薬物乱用,児童虐待,買売春,自殺など,子どもの問題は多様化し,複雑化している。本書は,こうした現象を「暴力」というキーワードでとらえなおし,これらの問題に対する実践的なアプローチや,社会的な背景,ケース研究などをまとめたものである。
 一見,平和で安穏な社会に生きていると思われている子どもたち──現実は果たしてそうなのか。日常的な暴力は蔓延しており,すべての子どもが暴力の被害者か加害者か,その両方になっていると言っても過言ではない。子ども時代が暴力にさらされると,将来にわたって,こころの問題を発することが多いともされる。想像を超える根深い問題が子どもの心の奥底で横たわっているのではないだろうか?
 こうした現実の中で,治療者たちは,病院で,カウンセリングルームで,児童相談所で,家庭裁判所で,そして,学校で,さまざまな実践活動を行っている。本書に掲載された,第一人者たちからの報告は,あらゆる治療者,援助者,学校関係者などにとって必読の書となるだろう。

おもな目次

      はじめに/山崎晃資

    Ⅰ 子どもと暴力

      暴力と傷つきやすい子どもたち――世界の子どもは,今――/山崎晃資
      児童に対する性的虐待――われわれは「シンデレラ」(近親姦物語)を越えられるか――/佐藤紀子
      子どもの虐待と家族――虐待を生じる要因としてのトラウマ――/西澤 哲
      薬物非行/村松 励
      少女売春/藤岡淳子
      宗教的環境と子ども/廿楽昌子
      離婚と子ども/猪股丈二
      子どもと暴力の社会学/栗原 彬

    Ⅱ 学校のメンタルヘルスと暴力

      学校カウンセリング:中学校――反社会的問題行動と秘密――/赤穂美栄子
      スクールカウンセラーとしての精神科医/北村陽英
      スクールカウンセラーと教師の連携――不登校生徒への学校全体の取り組み――/玉置信子
      いじめと学校精神保健/佐藤喜一郎
      子どもと自殺/高橋祥友

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