マーク・セリコウィッツ著/中根 晃・山田佐登留訳

ADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもたち

四六判/220頁/定価(本体2,800円+税) 2000年3月刊


ISBN978-4-7724-0644-4

 落ち着きのなさや注意集中の困難,衝動性,学習の困難,反抗的行動──こうした子どもたちに共通する脳発達の部分的な遅れが注意欠陥多動性障害(ADHD)です。本書は,そうしたADHDの原因,治療法,子どもの育て方,教育方法,そして子どもの将来について,わかりやすく書かれたものです。
 ADHDの治療には薬物療法が多く用いられますが,本書でもメチルフェニデート(リタリン)をはじめとする適用薬物使用時の留意点に十分な紙幅がとられています。わが国の児童精神医学分野を代表する治療者・研究者である訳者によって,国内での留意点や効果的な使用法についても解説が加えられました。
 ADHDの子どもたちは,友だちが少なかったりイジメの対象になることもまれではありません。こうしたことから自尊心が低くなり,「どうせ,ボクはダメな子なんだ」と絶望しがちです。本書では薬物療法だけではなく,こころのケアの面にも焦点が当てられ,ADHDの治療は,医学的な方向だけでなく,家庭や学校など子どもを取り巻くさまざまな面からアプローチすることが必要だと説かれています。
 精神科医や小児科医はもちろん,ADHDの子どものご家族や,教育に携わる方々もぜひお読みください。

おもな目次

    第1部 はじめに

      第1章 ADHDって何?

    第2部 いくつかの特徴的な困難

      第2章 集中力の不足
      第3章 衝動性
      第4章 過活動
      第5章 反   抗
      第6章 社会的な不器用
      第7章 自尊心の低さ

    第3部 ADHDの原因

      第8章 脳の発達の未熟さ

    第4部 ADHDはどのように診断されるか

      第9章 診断とアセスメント

    第5部 治   療

      第10章 家庭での対処
      第11章 学校での対処
      第12章 行動修正法
      第13章 薬物療法――一般原則
      第14章 各薬物の紹介

    第6部 成人期

      第15章 成長するとADHDから抜け出せるか?

      まとめ