山中康裕著

こころに添う
──セラピスト原論──

四六判/200頁/定価(本体2,600円+税) 2000年8月刊


ISBN978-4-7724-0659-8

 ユング派やロジャース派といった学派に関係なく,サイコセラピー一般の原点を形成し,治療機転となっていく態度こそが,「こころに添う」というセラピストの在り方である──と 著者は説く。この「こころに添う」ためにどういう意識が必要なのかをつづった標題論文をはじめ,クライエントを尊敬し,クライエントはセラピーそのものさえも教えてくれるとする著者の論文は,本来あるべきセラピストの姿を的確に映し出すものである。
 また,第2部には「臨床に疲れた心理療法家のために」と題した座談会を収録。クライエントとの関係性がうまくとれなかったり,自信の喪失などで,立ち行かなくなったセラピストを勇気づけることだろう。そうした視点から始まった「語り」は,セラピストとセラピーの本質に行き着き,まさに「セラピスト原論」というにふさわしいものとなっている。
 著者の30年にもわたる治療経験から生み出された叡智を記した本書は,すべてのこころの治療者に多くの示唆を与えるものである。

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