宮田敬一編

産業臨床におけるブリーフセラピー

A5判 220頁 定価(本体3,400円+税) 2001年5月刊


ISBN978-4-7724-0691-8

 今日,職場で働く人たちとその家族の健康を守ることが企業にとって重要な課題であり,それに取り組まざるを得ない状況にある。コストと利潤が常に考慮される産業分野においては,短期で効果的なブリーフセラピーがきわめて有効な技法として活用されるのも当然であろう。
 本書は,職場関係者の連携,メンタルヘルス教育,それにケースワークという産業カウンセラーにとっての主要な業務内容について,早くから企業の従業員を対象にしたセラピーを行ってきた経験豊かな著者らが,そこにブリーフセラピーを導入し,一層の効果がえられることを,事例に基いて詳細に述べたものである。本書が産業カウンセラーや関係者に受け入れられれば,働く人たちとその家族の健康に多大な貢献をもたらすだろう。

おもな目次

    総   論

      ブリーフセラピーの新たな展開:宮田敬一

    第Ⅰ部 職場関係者の連携

      コンサルテーションからコンサルテーション・リエゾンへ:児島達美
      人事部とラインマネジメントの連携:小杉恭男・熏H弘貴
      職場と産業医との連携:黒沢純夫
      ブリーフセラピー技法によるメンター活動:園田清一
      システムズアプローチによる職場不適応の治療的ケアと予防的ケア――社会復帰ではなく,会社復帰のための家族・職場などのネットワーク調整――:吉川 悟

    第Ⅱ部 メンタルヘルス教育

      模擬面接を導入した新入社員メンタルヘルス教育の一例:足立智昭
      コミュニケーション能力向上のための支援をめぐって:吉本武史・大嶋信頼
      一NLPerによる企業内メンタルヘルス研修実施例:青木安輝
      外部EAP機関による従業員援助プログラムの実践:松本桂樹
      企業内における従業員援助プログラム(EAP):市川佳居

    第Ⅲ部 ケースワーク

      パニック障害,糖尿病に対するブリーフセラピー:黒沢幸子
      出社拒否・無断欠勤――ソリューション・フォーカスト・アプローチの適用――:松山公一
      気分障害(主にうつ病)に対する企業内カウンセラーからの支援:足立智昭
      心身症:村上雅彦
      アルコール依存症:米沢 宏