村瀬嘉代子著

子どもと家族への統合的心理療法

A5判 250頁 定価(本体3,500円+税) 2001年9月刊


ISBN978-4-7724-0707-6

 本書には全編にわたって,心理療法の効用と限界,学派を超えた普遍性,心理臨床に携わる重さと責任,柔軟な技法の使用,治療者としての資質向上のための着眼点等,日常臨床に応用可能な具体的な知見が平易な文章で述べられている。
 治療者の態度は,学派を異にしても基本的には共通する。従って,優れた心理療法家とは,共通の基盤をもつといえる。また,心理療法の過程は,あくまでも個別的であり,クライエントの必要に応じて多面的に考えていくことが求められる創造過程であると言える。
 冒頭に著者が考える「統合的心理療法」の説明とそれが生まれる経過についての書き下ろし論文が収められ,本書全体及び著者のこれまでの著作を総括する内容ともなっている。

おもな目次

      序章:統合的心理療法

    第Ⅰ部 心理臨床家の視点

      心理療法と支持 母と子をつなぐもの 個人史と心理療法 心理療法と自然――心理療法過程に登場する動物の治療的意味 事例研究における倫理と責任

    第Ⅱ部 統合的心理療法の実践

      子どもの心理療法の構造 親への援助アプローチ 親・子への統合的アプローチ――親カウンセリングと子どもへのセラピーの連動 居場所を見失った思春期・青年期の人びとへの統合的アプローチ――通所型中間施設のもつ治療・成長促進的役割 統合的アプローチに短期集中内観を適用する試み 子どもの心理療法の訓練