中根 晃編


ADHD臨床ハンドブック

A5判 262頁 定価(本体4,200円+税) 2001年10月刊


ISBN978-4-7724-0714-4

 本書は,子どもの治療・療育に長年携わってきた筆者たちによって,本邦における注意欠陥多動性障害(ADHD)に対する医学と教育からの最新の知見と,最良のアプローチを呈示するものである。
 ADHDには,落ち着きのなさや,注意集中の困難,衝動性,学習の困難,反抗的行動など,さまざまな病態が見られる。こうした症状は,薬物療法によって改善される例が多いものの,以前に培われてしまった教育の遅れや,自尊心の低さなど,発達的な問題も発生してしまうため,ADHDを持ってしまった子どもたちへの対応は,医学的な見地と教育的な見地の両面から行う必要が出てくる。
 医師,教育者,心理療法家,研究者といった多方面の筆者たちの手によって,ADHDの知識と臨床実践,療育方法が多彩かつ多面的に描き出されており,ADHD臨床における豊富な知識を提供することだろう。

おもな目次

    Ⅰ ADHDの臨床──教育への情報提供をめざして──

      Ⅰ.1. ADHDの臨床像:精神医学/佐藤喜一郎
      Ⅰ.2. ADHDの臨床像:小児科学/平谷美智夫
      Ⅰ.3. 成人期のADHD/松浦雅人,大賀健太郎
      Ⅰ.4. ADHDと学習障害/宮本信也
      Ⅰ.5. ADHDの行動合併症/山田佐登留
      Ⅰ.6. ADHDの治療/中島洋子
      Ⅰ.7. アメリカにおけるADHD治療/松浦理英子

    Ⅱ ADHD教育の実際──臨床との情報交換を求めて──

      Ⅱ.1. 小学校でのADHD/齋藤眞理子
      Ⅱ.2. 中学生時期のADHD/月森久江
      Ⅱ.3. 学童期のグループ指導/丸山 隆
      Ⅱ.4. 教育と医療の連携/海老島宏

    Ⅲ ADHDの研究──臨床現場への架け橋──

      Ⅲ.1. ADHDへの臨床研究総論/市川宏伸
      Ⅲ.2. ADHDと脳科学/渥美義賢
      Ⅲ.3. 脳の発達とADHD―極低出生体重児の追跡研究から―/原 仁
      Ⅲ.4. ADHDと持続的処理課題/大倉勇史
      Ⅲ.5. 非線形現象としてのADHDの理解/中根 晃
      Ⅲ.6. 小児精神科と医療倫理―ADHDをめぐって―/中根 晃