アリス・モーガン著/小森康永・上田牧子訳

ナラティヴ・セラピーって何?

四六判 224頁 定価(本体2,600円+税) 2003年1月刊


ISBN978-4-7724-0766-3

 ナラティヴ・セラピーは,近年,カウンセリング,コミュニティワークにおいて急激に浸透してきている最先端の治療的介入法である。その要諦は,クライエントのストーリーの書き換え(リ・ストーリング)にあり,「問題が問題であり,人や人間関係が問題ではない」という前提を受け入れることからスタートする。一方でナラティヴ・セラピーは,社会学・文化人類学・フェミニズム・言語学・哲学等の多くの分野の影響をうけており,そのために臨床技法として難解なイメージを抱かれがちであった。
 本書には,ナラティヴ・セラピーを実践する上で重要な鍵となるいくつかの概念が,多くのケースを例示しながら簡潔に説明されている。わが国に「ナラティヴ・アプローチ」を導入した訳者の手によって,読みやすい,使いやすい,肩の凝らない最適の入門書がここに訳出された。

おもな目次

    第一部 ナラティヴ・セラピーって何?

      第1章 ストーリーを通して、人生を理解し人生を生きること
      第2章 治療的文脈におけるストーリー
      第3章 外在化する会話――問題を名付ける
      第4章 問題の歴史をたどる
      第5章 問題の影響を明らかにする
      第6章 問題を文脈に位置づける――脱構築
      第7章 ユニークな結果を発見する――問題の影響が少ない時,あるいは皆無な時に耳を傾ける
      第8章 ユニークな結果の歴史と意味を後づけることとオルタナティヴ・ストーリーを名付けること

    第二部 オルタナティヴ・ストーリーを分厚くする

      第9章 リ・メンバリングする会話
      第10章 治療的文書の活用――文書,宣言,認定証,ハンドブック,面接記録,ビデオテープ,リスト,絵画
      第11章 治療的手紙
      第12章 儀式と祝典
      第13章 会話を拡げる――共同研究,リーグ,ネットワーク,コミッティ,グループとチーム
      第14章 アウトサイダー・ウィットネスグループと定義的祝祭