出版社からのコメント

 この本は,ナラティヴ・セラピーとして知られるようになった考えや仕事の仕方を人々に紹介するためのものです。具体的には,いろいろな人々のアイデアを読みやすい入門書の形で紹介してくれるようアリス・モーガンに頼みました。
 この本に収められた仕事の仕方や考えは,精神療法の領域においてはデイヴィッド・エプストンとマイケル・ホワイトによって持ち込まれました。そのような彼らの仕事ぶりは,本人たちが記した幅広い著作や論文の中で触れることができます。過去十年ほどのあいだに,彼ら以外のセラピストもナラティヴ・プラクティス(実践)に取り組みはじめ,絶え間なく展開しつつある知識と技術全体に重要な貢献をしています。
 この本が面白いと思われる方には,各章に記された参考文献を直接お読みになることを強くお薦めします。それらの本や論文の中で,アリスがここに紹介するアイデアのオリジナルな記述を見つけることができるからです。ナラティヴ・プラクティスの内実となっている考え方について完全な記述を目にすることにもなります。
 ただし,今は,読者の皆さんがこの読みやすい入門書を手に取って下さることをとても喜びに感じます。タイトルに示唆されているように,ここで答えられるべき問いは,「ナラティヴ・セラピーって何?」なのです。