日本語版への序文

 包括システムが,日本で好意をもって受け入れられ,広く使われるようになったということは大変光栄なことです。このシステムを学び始めたばかりの人でも,包括システムを十分に使いこなすにはかなりのトレーニングと経験が必要であることに気づかれると思います。トレーニングと経験で重要なポイントは,決まったやり方で施行することと,反応を正確にコードすることにあります。これらのポイントが忠実に守られてこそ,テストの結果が信頼性と妥当性のあるものになるのです。

 このワークブックは,施行法とコーディングの初歩的なガイドラインを提供するものです。ここには,施行の手順と,反応をコードするための各変数の基礎となるクライテリアを詳しく説明してあります。

 複雑な内容を,ひとつの言語から別の言語へ翻訳することにまつわる多くの困難について私はある程度よくわかっているつもりです。その意味で中村紀子さんとその同僚が細心の注意を払ってワークブックの内容を正確に翻訳しようと努力してくれたことに感謝しています。このような努力のおかげで,本書は理解されやすくなり,使いやすくなったと信じております。

2002年12月3日 John E. Exner