平木典子著

カウンセリング・スキルを学ぶ
個人心理療法と家族療法の統合

A5判 248頁 定価(本体3,500円+税) 2003年8月刊


ISBN978-4-7724-0787-8

 近年,カウンセリング活動が盛んになってきたことの裏には,心理的支援を必要とする人々が増えたことがあげられる。不登校・ひきこもり・落ち着きのない子の増加,いじめ・非行の凶悪化,青年の無気力化・心理的問題の身体化,離婚・子女虐待・自殺の増加など,社会的・経済的不安をも反映したメンタルヘルスの問題は後を絶たず,さまざまな場でカウンセラーの対応が求められるようになった。
 本書は豊富な臨床経験を持つ著者が,カウンセリングの基本的考え方から現場での問題解決に有効な技法のエッセンス,プロの心理臨床家としての姿勢までをわかりやすく解説したものである。また現在,世界の心理臨床は,理論・技法の分化を経て統合へ向かいつつあり,カウンセリングや心理療法の専門家たちは,多角的な面からの理論・技法の開発,より有効な実践的試みの追求,そして資格をもつ専門家の養成など,その専門性を高める動きを続けている。本書は,一貫してこの心理療法の統合というテーマを探求・実践してきた著者の臨床的知見の集大成であり,心の臨床に携わる人々や職業としてのセラピストを目指す人々に多くの示唆を与えるであろう。

おもな目次

    第Ⅰ部 カウンセリングの考え方

      1.カウンセリングの話
      2.統合的心理療法
      3.家族臨床:私の見立て
      4.カウンセラーにおけるジェンダーの問題
      5.アサーション・トレーニングの理論と方法
      6.カウンセラーからみたしつけ
      7.カウンセラーとクライエントの間隙

    第Ⅱ部 臨床現場における実践

      8.家族の問題とカウンセリング
      9.家族療法の過程と技法
      10.家族ロールプレイⅠ
      11.家族ロールプレイⅡ
      12.個人心理療法と家族療法の接点
      13.家族の発達課題とカウンセリング
      14.摂食障害とカウンセリング
      15.家庭内暴力のカウンセリング
      16.夫婦面接,その留意点・工夫点
      17.危機介入事例のカンファランスとスーパーヴィジョン