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「あとがき」より

 本書は私の五冊目の論文集である。本書に収めた論文のほとんどは私が椙山女学園大学人間関係学部の教員であった八年間に書いたもので、精神科医ばかりでなく臨床心理学領域の臨床家や大学院生を読者に想定している。特に第Ⅰ部の論文は、椙山女学園大学で幸いにも御一緒に働くことができた臨床心理学の氏原寛先生の熱心な促しによって書いたものである。氏原先生は私よりはるかに先輩であるが、その壮者をしのぐ活動ぶりに刺激を受け、幅広い学識から多くを学んだ。第Ⅰ部の諸論文に多少とも読むに値するところがあるとすれば氏原先生のおかげである。
 第Ⅱ部に収めた諸論文はさまざまな病態に対する臨床医としてのかかわりから生まれたもので、私の臨床の報告といってよい。臨床家の方々にお役に立つところがあればうれしい。
 第Ⅲ部は若い臨床家や大学院生への教育の経験の報告である。自分もこういうことを考える年齢になったのかとあらためて思う。
 ……(後略)

平成15年9月 成田善弘

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