西尾雅明著

ACT入門
精神障害者のための包括型地域生活支援プログラム

A5判 190頁 定価(本体2,800円+税) 2004年4月刊


ISBN978-4-7724-0820-2

 ACT(Assertive Community Treatment)は,長期入院や頻回入院を余儀なくされていた重症精神障害者が,住み慣れた地域で安心して暮らし続けていけるように支援するための集中型・包括型ケースマネジメント・プログラムとして,現在各国で急速に広まりつつあり,その援助効果も高く評価されている。わが国においても脱施設化推進の有力なモデルとして一躍注目を集めているが,利用者のニーズに応じたフレキシブルなチームの動き,それを可能にするための厳格な構造の存在,また各国・各地域における実践の多様性から,その全貌はなかなか捉えきれず,誤解も多いのが実情であろう。
 本書では,ACT開発の背景から,「多職種チームによるサービスの直接提供」「積極的訪問の活用」「1日24時間365日体制」などの特徴とプログラムの基本的流れ,提供されるサービスやスタッフの役割・勤務体制などが具体的に紹介されたうえで,各国の脱施設化の流れとACT実践例,日本への導入にあたっての課題と展望が示されている。加えて,仮想ACTチームにおけるケースマネジャーの1週間を追ったフィクション仕立ての章やQ&Aによって,立体的・多面的にACTへの理解と実施へのヒントが得られるように工夫されている。
 国府台地区における研究プロジェクト〈ACT-J〉で,日本へのACT導入に向けて精力的に取り組んでいる著者による,本邦初のトータルなACT入門書である。

おもな目次

    第1章 ACTとは何か?
    第2章 各国におけるACTの実践
    第3章 日本での実践に向けて
    第4章 フィクション:あるACTチーム・ケースマネジャーの1週間
    第5章 ACT Q&A