日本ブリーフサイコセラピー学会編

より効果的な心理療法を目指して
ブリーフサイコセラピーの発展Ⅱ

A5判 220頁 定価(本体3,600円+税) 2004年8月刊


ISBN978-4-7724-0832-5

 8名の海外招聘講師と27名の国内招聘講師をはじめとして,1,000名を超える心理療法の実践家が国内外から「第2回環太平洋ブリーフサイコセラピー会議」に結集し,「より効果的な心理療法」を軸に白熱した議論が展開された。言語,文化や立場を異にする実践家たちが,「クライエントに役立つこと」を唯一の共通項として,学派を超え,理論的背景や臨床的スタンスの違いを超えて,ダイアローグやシンポジウム,ワークショップでのディスカッションを通してともに心理療法の新たな視点を模索した本会議は,他に類を見ない熱気をはらんだ画期的なものであった。本書はそのエッセンスを盛り込んだ記録であり,わが国での実践の数々が,単に欧米の理論や技法を一方的に輸入するだけではなく,世界中のセラピストに多大な刺激を与え心理療法の進歩に貢献できることをも示している。

おもな目次

    第Ⅰ部 本会議の経緯・概要

      第1章 環太平洋ブリーフサイコセラピー会議の趣旨と第2回会議の概要*吉川  悟
      第2章 プラナリー・シンポジウムの概要:より効果的な心理療法をめざして……*(報告者)遠山 宜哉

    第Ⅱ部 ダイアローグ

      第1章 セラピストの反応はいかにしてセラピーの進展を促進もしくは妨害するか*(報告者)児島 達美
      第2章 虐待やネグレクトを受けた子どもたちとの解決の構成*(報告者)白木 孝二
      第3章 内在化されたコミュニティによって構成される自己について*(報告者)遠山 宜哉
      第4章 幼児期の性的・身体的・感情的な虐待体験を解決する短期のTAアプローチ*(報告者)森山 敏文
      第5章 エリクソン催眠による治療の統合*(報告者)吉川  悟
      第6章 ナラティブセラピーの世界とソリューション・フォーカストの世界*(報告者)宮田 敬一

    第Ⅲ部 シンポジウム

      第1章 サイコセラピーの効率化と深化の問題をめぐって*(報告者)井村  修・大多和二郎
      第2章 被害に対する治療・援助・支援のあり方*(報告者)大山みち子
      第3章 心理臨床家,あるいは心理療法家の養成,成長に必要な教育のあり方*(報告者)長瀬 信子
      第4章 企業と従業員にとって役に立つメンタルヘルス活動のあり方*(報告者)足立 智昭・和田 憲明
      第5章 医療とサイコセラピーの未来*(報告者)坂本真佐哉・山田 秀世
      第6章 スクールカウンセリングにおけるさまざまな援助*(報告者)村上 雅彦・大河原美以

    第Ⅳ部 事例検討

      第1章 「虫退治」の枠組みで行う不登校の家族療法* 東   豊/ディスカッション*(報告者)廣井 亮一
      第2章 タイムマシン・クエスチョン―リサとヨーコの事例―*黒沢 幸子・森  俊夫/ディスカッション*(報告者)濱田 恭子
      第3章 臨床動作法の理論・方法・実践から* 吉川 吉美/ディスカッション*(報告者)高工 弘貴
      第4章 クライエントのフィードバックを得るためのアンケートの利用について―面接に対する評価(SRS)と結果についてのアンケート(OQ)の利用―* 日下 伴子/ディスカッション*(報告者)加来 洋一・曽我 昌祺