エドウィン・シュナイドマン著/高橋祥友訳

シュナイドマンの
自殺学
自己破壊行動に対する臨床的アプローチ

A5判 218頁 定価(本体2,800円+税) 2005年5月刊


ISBN978-4-7724-0857-8

 現在わが国の年間自殺者総数は3万人を超え,未遂者数は少なくともその10倍にのぼると推定されている。そして,未遂あるいは既遂自殺が起きると遺された人々も深刻な心の傷を負う。したがって,自殺はわが国においても毎年,百数十万人のメンタルヘルスを巻き込む重大な問題である。自殺の最大の原因は何か,自殺の危険の高い人にどのように働きかけるべきか,心理学的剖検,ポストベンション(遺された人々へのケア)の必要性,これら自殺に関する重要課題はすべて本書の著者シュナイドマンから始まっている。
 本書は,わが国自殺研究の第一人者であり,シュナイドマンに直接師事した訳者が,自殺学の巨人シュナイドマンの主要論文を訳出したもので,自殺という難問にプラグマティックに対処するための知見が数多く盛り込まれている。自殺を生物学的,社会学的,文化的,対人的,哲学的等,多くの要因からなる現象としてとらえ,その本質的原因を心理的な要因に求めたシュナイドマンの研究の全貌を明らかにする待望の邦訳といえよう。自殺予防の実践に携わるすべての人々に。

おもな目次

      日本の読者へ(エドウィン・シュナイドマン)

    第Ⅰ部 基礎

      第1章 自殺の定義
      第2章 自殺のアフォリズム(箴言)
      第3章 自殺のシナリオ
      第4章 精神痛としての自殺

    第Ⅱ部 分析

      第5章 高知能者の自殺
      第6章 遺書:人生の状況からの再検討
      第7章 チェザーレ・パヴェーゼの自殺の論理

    第Ⅲ部 対応

      第8章 自殺の危険の高い患者への精神療法
      第9章 予防と対応の意味合い

    第4部 自殺が生じた後に

      第10章 ポストベンション:遺された人へのケア
      第11章 心理学的剖検
      第12章 法廷で明らかにされた不審死の一例