岡田隆介著

こころの援助レシピ
家族の法則2

四六判 216頁 定価(本体2,000円+税) 2005年6月刊


ISBN978-4-7724-0873-8

 学校不適応,家庭内暴力,引きこもり,子ども虐待,摂食障害,抑うつ状態,夫婦関係,多動……今日も面接室には,さまざまな問題を抱えたお客様がやって来る。彼らの持ち込む食材を予想外の味つけで調理して,満足して帰ってもらうため,料理遍歴を重ねてきた著者の目下のオススメは3コース。
 新しい味を積極的に押し出す「中華風スタミナコース」,ひらめきとウィットが隠し味の「欧風創作コース」,食にまつわる語りを大切にする「自然食コース」。めざすのは,落ち着いた高級料理店の専門性でも,単品ファーストフード店の早さでもない。どこにでもある多国籍料理店の気軽さと一応の品揃えである。
 まずは著者の厨房を覗いて,食材の下ごしらえと火加減の基本,もてなしの姿勢を,味付けのバリエーションを比較しながら実地に見てみよう。次に用意された試食会では,多国籍3コースのエッセンスがしっかり味わえる。読者をもてなすメニューのしめくくりは,4人の料理人が同じ食材を調理してみたシナリオ仕立てのディナーコース。おなか一杯になる頃には,きっと自分でも試してみたくなるに違いない。
 こころの援助者と家族におくる,サービス満点の体験的面接レシピ集。

おもな目次

    まえふり

第1部 わたしの厨房 援助面接の定石

    1 下ごしらえ
    2 火加減
      ケース1「それぞれの喪」
      ケース2「掌で踊る」
      ケース3「絶妙の中途半端」
    3 味付け
      A 授業妨害生徒の相談
      B 不登校の相談
      C 家庭内暴力の相談 
      D 子ども虐待の相談
      E 社会的引きこもりの相談
      F 摂食   障害の相談
      G 抑うつ気分の相談
      H 子どもの非行と夫婦不和  の相談
      I 落ち着きのなさの相談
    4 もてなし―身の置き場,心の居場所
      1.家庭における身の置き場―共有体験と貢献感
      2.学校における身の置き場―折り合う力,割り込む力
      3.思春期の心の居場所―自分の中の“イケテル”ところ

第2部 多国籍メニュー試食会 援助面接の組み立て

    1 スタミナ料理コース―コミュニケーション技術を学んでもらう
      ケース1 生徒A(授業妨害)の場合
      ケース2 生徒B(抑うつ感)の場合
      ケース3 母親A(虐待相談)の場合
    2 創作料理コース―定義し直し,導く
      ケース1 生徒C(乱暴)の場合
      ケース2 成人男性A(抑うつ感)の場合
      ケース3 母親B(虐待相談)の場合
    3 自然食コース―問題とするから問題
      ケース1 生徒D(立ち歩き,乱暴)の場合
      ケース2 母親C(虐待相談)の場合
      ケース3 生徒E(被虐待,乱暴)の場合

第3部 体験的家族援助レシピ 面接シナリオ集

    1 定番(?)コース―気持ちをしっかり受けとめたいとする援助者による面接
    2 中華風スタミナコース―心理教育的に学んでもらうことを好む援助者による面接
    3 欧風創作コース―パターンや相互作用を意識した家族療法家による面接
    4 自然食コース―言葉と語りを大切にする援助者による面接

    厨房裏話―後書きにかえて