牧原 浩監修/東 豊編集

家族療法のヒント

A5判 200頁 定価(本体3,000円+税) 2006年3月刊


ISBN978-4-7724-0904-9

 家族療法が日本に紹介されて30年以上の時を経て,海外からの直輸入と追試の時代から,その成熟に向けて多くの経験が積み重ねられ,いまやさまざまな臨床領域に定着しより柔軟に応用されるようになった家族療法の歴史と臨床のエッセンスが,ここに凝縮されている。
 黎明期から家族研究・家族療法を支え,統合失調症者の治療に新たな視点をもたらした牧原浩氏と,抜群のセンスで名高い心理療法家・東豊氏のもと,我が国の第一線で活躍し,今日の家族療法を支えている臨床家たちが,いわば普段着のままで自論を展開し,実践に際して必要と感じた「ツボ」や「コツ」を惜しみなく披瀝している。本書の,初学者には親しみやすく,実践者にはより役に立つ肩の凝らない記述の中から,テキストブックではわからない家族療法のいきいきとした姿が伝わってくるだろう。
 実践をベースした数々のヒントは,家族療法が初めての人はもちろんのこと,家族療法を実践している人,さらには家族療法に違和感のある方にも,日常臨床をいささかなりとも変える手がかりを与えてくれるに違いない。

おもな目次

    第1部 家族療法を知る(家族療法のエッセンスと変遷を知る)

      第1章 家族の心:牧原 浩
      第2章 古典的家族療法と現代の家族療法:吉川 悟
      第3章 家族療法とブリーフセラピー:児島達美
      第4章 精神科医療の中の家族と家族療法:楢林理一郎
      第5章 希望に焦点を合わせて――hope-oriented:後藤雅博
      第6章 子どものための協働治療の実践――小児科と家族療法:村上雅彦・藤田仁志
      第7章 家族療法の勧め:遊佐安一郎

    第2部 家族療法を学ぶ(症例・事例を通して各セラピストの工夫を学ぶ)

      第8章 ケースのツボとそこに合わさる言葉:岡田隆介
      第9章 家族療法はお得なセラピーか:児島達美
      第10章 家族療法以前――客・商人・商品:中村伸一
      第11章 テクはあるか・体力はあるか・勇気はあるか:高橋規子
      第12章 常識的な△△から,非常識(?)な○○へ:坂本真佐哉
      第13章 心療内科と家族療法:早川 洋
      第14章 おかあさんといっしょ:金丸慣美
      第15章 摂食障害患者の入院治療における家族との関わり:牧原総子
      第16章 変化がおこる舞台づくり――多重人格ケース:大西 勝
      第17章 面接を楽しくする工夫としての「外在化」:野坂達志
      第18章 思春期臨床から産業臨床へ――小郡まきはら病院方式による臨床的工夫と発展:和田憲明

      終章 家族療法家の育て方:東 豊