廣川 進著

失業のキャリアカウンセリング
再就職支援の現場から

A5判 230頁 定価(本体3,400円+税) 2006年6月刊


ISBN978-4-7724-0917-9

 本書は,職場のカウンセラーとしてこころのケアや再就職支援に関わってきた筆者による豊富な事例に基づいた初心者向けのキャリアカウンセリングの手引きである。
 近年の厳しい競争のなかで企業にとって当たり前になったリストラや人員整理も,就業者にとれば「失業」であり,自殺につながるような不安や抑うつを引き起こすこともある。筆者は,「失業」を長年親しんだ対象の喪失ととらえ,それによる危機・転機の語りを聴くことで心理的援助を行おうとする。
 本書は,第1部でキャリアカウンセリングや語りを聴くことの理論的背景をわかりやすく説明する。第2部に失業中の人の心理特性を示し,事例とそれに対する詳細な検討を行っていく。加えて,再就職支援というクライアントとの関わりに制約がある場合のカウンセリングについても章が割かれている。
 現場で働くキャリアコンサルタントから,産業カウンセラー,企業の人事担当者,そして自分が危機・転機にあると感じられる人まで,それぞれに重要な示唆を与えるであろう一冊である。

おもな目次

    第Ⅰ部 失業の問題

      第1章 問題提起
      第2章 失業の現状
      第3章 失業の先行研究

    第Ⅱ部 心理的援助の研究

      第4章 ふたたび問題提起
      第5章 危機・転機にある人への援助の研究
      第6章 キャリアカウンセリングの研究
      第7章 語りを聴く,ナラティブ・アプローチ

    第Ⅲ部 実践編

      第8章 失業の心理の研究
      第9章 事例研究
      第10章 事例で扱ったアプローチについて
      第11章 一回限りのカウンセリングでできること
      第12章 精神障害者の就労支援
      第13章 グループアプローチ