原田誠一著

統合失調症の治療
理解・援助・予防の新たな視点

A5判 200頁 CD付 定価(本体2,800円+税) 2006年11月刊


ISBN978-4-7724-0925-4

  統合失調症を理解することにおいて重要なポイントは,統合失調症の代表的な精神病理体験である幻覚妄想症状が当事者にとって,いかにつらく過酷な体験であり,深い苦悩をもたらすものであるかを実感を持って理解することであろう。
 本書の目的は,統合失調症に悩む当事者や家族が容易に理解でき,治療・リハビリテーションの進展に役立つ情報を提供すること,また,当事者のコーピングを援助するための方法論・実践論を解説することである。
 統合失調症が不治の病ではなく,有効な治療法があり,さらに,予防の可能性さえも注目されていることがわかりやすく述べられている。当事者とその家族,精神科や心理スタッフ,福祉・看護等あらゆる領域で活用可能な統合失調症の治療ガイドである。
 付録として,統合失調症の代表的症状である幻覚妄想を疑似体験できる「バーチャルハルシネーションCD-ROM版」と解説パンフレットを収録した。

おもな目次

    序 神田橋條治
    序 章 「正体不明の声」へのコーピングをどう援助するか
    第1章 統合失調症者の精神療法――幻声への対処力を増すための認知療法的接近法
    第2章 統合失調症の陽性症状の認知療法――初診〜慢性期リハビリテーションでの心理教育・認知療法の活用
    第3章 患者・家族向けの治療のためのパンフレット作成――幻聴に対する認知療法的接近法(1)
    第4章 幻聴治療のためのパンフレットの利用法――幻聴に対する認知療法的接近法(2)
    第5章 統合失調症の精神療法の3つのキーワード
    第6章 統合失調症におけることばの処方――種々の症状や治療状況でのアドバイス集
    第7章 統合失調症の認知療法と薬物療法――精神療法と薬物療法の進歩の好ましい相互作用
    第8章 統合失調症の早期発見・発症予防の可能性
    第9章 統合失調症に関する疾患教育プログラム
    第10章 遺伝の問題をどう考えるか
    [付]家族の心理教育における日本版バーチャルハルシネーション(VH)の活用
    付録CD-ROM「バーチャルハルシネーション日本版」