ジョン・マクレオッド著/下山晴彦監修/谷口明子・原田杏子訳

臨床実践のための
質的研究法入門

A5判 300頁 定価(本体3,800円+税) 2007年3月刊


ISBN978-4-7724-0957-5

 本書は,臨床実践に有益な研究方法論である質的研究法を誰にでもわかりやすく解き明かしたものです。
 質的研究法は,数字に還元され数字として確認できる量的研究法とは違い,再現性のなさや統計的な処理のなさから,非科学的なものと見なされることが多くあります。しかし,一方で質的研究法は心理療法過程に似ているところが多く,研究者個人の経験やプロセスが重視されているため,日常の臨床実践において具体的に役立ち,臨床能力を高められたりするなど多くの可能性を秘めています。すでに質−量の両面から研究方法を考える時代になっていると言えるでしょう。
 本書では,カウンセリングや心理療法における質的研究に用いられてきた方法の紹介,実際例の要約,そして問題点や論点の概観などを通し,質的研究の代名詞ともなっているグラウンデッド・セオリー・アプローチをはじめ,テキスト解釈や現象学的アプローチ,エスノグラフ,会話分析など多くの研究方法を章立てて論じ,実際に質的研究を行なう際のポイントを詳説しています。これから質的研究法を実際進めてみたいという研究者や臨床家に最適な1冊となっています。

おもな目次

    第1章 質的研究と心理療法の再構成
    第2章 テクスト解釈学の活用
    第3章 現象学的アプローチ
    第4章 質的研究法の中核としてのテクスト解釈学と現象学
    第5章 エスノグラフィック・アプローチ
    第6章 グラウンデッド・セオリー
    第7章 会話,談話,ナラティヴの分析
    第8章 “ブリコラージュ”としての質的研究
    第9章 質的研究の方法:包括的な観点
    第10章 効果研究における質的研究の役割
    第11章 質的研究の利用に関する批判的諸問題