園田雅代・平木典子・下山晴彦編

女性の発達臨床心理学

A5判 200頁 定価(本体2,800円+税) 2007年9月刊


ISBN978-4-7724-0990-2

 本書は,女性が生まれ,育ち,育て,老いてゆく中で,さまざまな時期によって立ち現われる女性特有の心身の変化と,その背後にあるこころの課題や葛藤を,生涯を通じた発達の視点から捉える。そしてそこに必要な発達援助や心理臨床のアプローチを各段階ごとに,臨床心理学や発達心理学,精神医学などの立場から考え,多くの事例をもとに説いたものである。
 本書を通じ,読者は女性に関する種々の問題にジェンダーを介在させることで,それらの本質をより包括的な文脈に沿って捉える視点を得ることになるであろう。
 第1部でまずその意義について概説して問題提起を行い,以下の第2部,第3部でそれぞれライフサイクル上で出会う課題について事例もまじえながら述べていく。
 心理臨床にかかわる専門家のみならず,現代社会を生きる多くの方々に,新たな視点を与え,問題意識を賦活するであろう1冊。

おもな目次

    第1部:女性の発達臨床心理学の意義

      第1章 女性の発達臨床心理学の必要性と課題:園田雅代
      第2章 女性心理臨床家に今,必要なもの(1):平木典子
      第3章 女性心理臨床家に今,必要なもの(2):下山晴彦

    第2部:女性にとっての臨床心理活動の意味

      第4章 心理臨床家におけるジェンダー意識:無藤清子
      第5章 女性とメンタルヘルス:加茂登志子
      第6章 家族をつなぐ女性――家族の発達という視点から――:中釜洋子
      第7章 女性の視点から見る発達臨床心理学:高畠克子

    第3部:ライフサイクル前半の課題

      第8章 出生前診断・選択的中絶と障害受容・治療拒否:玉井真理子
      第9章 児童虐待への心理臨床的ケア:浅野雅子
      第10章 少女非行:被害者として,加害者として:藤岡淳子
      第11章 内向する思春期――リストカットの問題――:山口亜希子

    第4部:ライフサイクル後半の課題

      第12章 周産期・新生児医療の場における臨床心理士:橋本洋子
      第13章 ドメスティック・バイオレンス(DV):景山ゆみ子
      第14章 不妊治療における心理臨床:伊藤弥生
      第15章 カップル・セラピー――個人・システム・ジェンダーの統合的理解――:野末武義
      第16章 更年期のこころとからだ:岸本寛史
      第17章 高齢女性の心理的問題:黒川由紀子