成田善弘著

新訂増補
精神療法の第一歩

四六判 200頁 定価(本体2,400円+税) 2007年8月刊


ISBN978-4-7724-0994-0

 精神療法家・成田善弘の出発点であり,かつ現在の姿をも示す名著,待望の復刊。
 初版刊行以降,精神療法家の活躍の場は拡がり,技法もますます多様化してきた。しかしながら本書は限られた技法に焦点を当てるのではなく,「精神療法とは何か」を問い,いかにその第一歩を踏み出すかを示すものであり,変わることなく精神療法家の道標となりつづけるものである。
 「精神療法とは何か」,「治療者の基本的態度」,「面接過程での着眼点」,「初心の治療者の抱くいくつかの疑問をめぐって」の各章は初版そのままに,本書では新たに現在の著者の思考が「補注」「付章」としてつけ加えられている。
 本書は精神療法家を志す人のまぎれもない「第一歩」となるとともに,これまで著者の著作に慣れ親しんできた読者には,著者の思考の源流を辿るように読まれるだろう。

おもな目次

    第1章 精神療法とは何か

    第2章 治療者の基本的態度

      1.治療構造の設定
      2.受容すること
      3.面接世界の構造

    第3章 面接過程での着眼点

      1.病気をめぐって
      2.病気についての患者の説をきく
      3.病気についての治療者の説を組み立てる
      4.治療者と患者の間に何が起こっているか

    第4章 初心の治療者の抱くいくつかの疑問をめぐって

      1.患者が治療者にいろいろ質問し,解答を求める場合,治療者はどう対応すべきか
      2.治療者が患者にこれ以上きくことがないと感じて,何をきいてよいかわからない場合
      3.治療者の質問に患者が答えてくれない場合
      4.患者が精神療法の有効性に疑問を表明する場合
      5.患者が治療者の個人的なことをきく場合
      6.特定の患者のことが治療者の頭から離れない場合
      7.患者が治療者に性愛的感情を向ける場合
      8.患者が治療者に贈り物をする場合
      9.患者の行動化(アクティング・アウト)が頻発する場合
      10.患者からしばしば電話がかかる場合
      11.治療者が特定の患者との面接を重荷と感じたり,患者に対して陰性感情を抱く場合
      12.患者が途中で受診しなくなって,治療が中断する場合

    付章 いまあらためて精神療法とは何かを考える