下山晴彦著

臨床心理学レクチャー
臨床心理アセスメント入門
臨床心理学は,どのように問題を把握するのか

A5判 232頁 定価(本体3,200円+税) 2008年9月刊


ISBN978-4-7724-1044-1

 臨床心理アセスメントは,近年,生物−心理−社会モデルに依拠して生物的次元や社会的次元を含んだ総合的アセスメントに変容しつつある。これはまた,医学的診断基準から心理問題を分類することをもってアセスメントとする精神医学に抗して,問題の心理学的な意味を見出していくケース・フォーミュレーションというアセスメント方法を,臨床心理学が独自に開発することでもある。
 本書は,このような臨床心理学の最新知見に基づく臨床心理アセスメントの方法を,全23回講義を通して解説する。臨床心理アセスメントのアウトライン,日本の臨床心理学の課題,精神障害を臨床心理アセスメントに統合的に組みこむ枠組,機能分析の方法,ケース・フォーミュレーションの方法,さらに初回面接で臨床心理アセスメントを実践するための具体的プロセスなどが,本書の骨子となる。本書を通じて得られた心理的問題の総合的把握のための枠組は,臨床心理学のみならず,メンタルヘルス活動全体における臨床心理アセスメントの意義と役割を知ることにつながるだろう。

おもな目次

    第1回講義 臨床心理アセスメント事始め
    第2回講義 今,なぜアセスメントなのか
    第3回講義 日本の臨床心理学をアセスメントする
    第4回講義 臨床心理アセスメントは何を目指すのか
    第5回講義 何を問題とするのか
    第6回講義 障害を問題理解に組み入れる
    第7回講義 生活の観点から問題を統合的に理解する
    第8回講義 問題を維持しているメカニズムを探る
    第9回講義 行動に注目して問題を包括的に理解する
    第10回講義 問題の成り立ちを明らかにして介入する
    第11回講義 問題の意味を探る
    第12回講義 機能分析の方法
    第13回講義 問題のメカニズムを明らかにする
    第14回講義 ケース・フォーミュレーション
    第15回講義 ケース・フォーミュレーションの実際
    第16回講義 ケース・フォーミュレーションの役割
    第17回講義 初回面接の基本構造
    第18回講義 基本情報の傾聴と協働関係の形成
    第19回講義 問題理解を深めるための情報収集
    第20回講義 ミクロな機能分析のための情報収集
    第21回講義 マクロな機能分析のための情報収集
    第22回講義 ケース・フォーミュレーションのための面接法
    第23回講義 復習:臨床心理アセスメント