ジェフリー・E・ヤング,ジャネット・S・クロスコ,マジョリエ・E・ウェイシャー著/伊藤絵美監訳

スキーマ療法
パーソナリティの問題に対する統合的認知行動療法アプローチ

A5判 488頁 定価(本体6,600円+税) 2008年9月刊


ISBN978-4-7724-1046-5

 スキーマは,その人の認知や長年培われてきた対処行動などを方向づける意識的・無意識的な「核」であり,〈中核信念〉とも訳される。本書は,幼少期に形成されたネガティブなスキーマに焦点を当て,その成長が健康的ではなかった境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害をはじめとするパーソナリティの問題をケアしていくスキーマ療法の全貌を述べたものである。
 人には5つのスキーマ領域からなる18のスキーマがあるとされ,それぞれに際立ったコーピングやモードがあり,幼少期から周囲の環境に応じてパーソナリティを形づくる。こうして固まったパーソナリティの問題は,認知行動療法だけでなく,多くの心理療法や薬物療法でさえ,万全なケアができるとは言いがたい状況にある。スキーマ療法は,こうしたニードから生まれた統合的な認知行動療法アプローチであり,体験療法やエンプティ・チェアなどのゲシュタルト療法,精神力動的な方法といったさまざまな心理療法を加え,基礎的な心理学の知見をも加味して生まれてきたものである。
 本書は,リネハンの弁証法的行動療法とともに,パーソナリティ障害をはじめとする人格の問題にアプローチする最良の方法の一つであり,理論的な入口の広さから多くの心理臨床家,精神科医,心理学者などに読んでもらいたい1冊である。

おもな目次

    1 スキーマ療法:概念モデル
    2 アセスメントと教育のフェーズ
    3 認知的技法
    4 体験的技法
    5 行動パターンの変容
    6 治療関係
    7 個々のスキーマに対する具体的な治療戦略
    8 モードワーク
    9 境界性パーソナリティ障害のスキーマ療法
    10 自己愛性パーソナリティ障害のスキーマ療法

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