大野 裕著

認知療法の技法と実践
精神療法の接点を探って

A5判 272頁 定価(本体3,600円+税) 2008年11月刊


ISBN978-4-7724-1052-6

 著者は,今や効果的な心理療法として専門職の関心を集める認知療法・認知行動療法をわが国に導入したパイオニアの一人であり,CBTについての30年に及ぶ臨床経験を持つ。
 本書は,精神分析的治療から統合的治療の中における認知療法へと到達した著者の精神療法経験を集大成したものである。第Ⅰ部で,認知療法・認知行動療法の理論的基礎を解説し,第Ⅱ部では,うつ病,パニック,強迫性障害,パーソナリティ障害,社会不安障害,身体表現性障害,対象喪失への臨床的応用の実際について述べている。
 科学的根拠に基づく精神療法を学ぶことの必要性を理解し,クライエントとの安定した治療関係を形成するための精神療法技法を身につける優れた臨床書と言えよう。

おもな目次

      序 論 精神医学的コミュニケーションとしての認知療法

    第Ⅰ部 精神分析から認知療法へ

      第1章 認知療法の理論と技法
      第2章 認知療法と対人関係療法
      第3章 弁証法的行動療法(Dialectic Behavior Therapy)
      第4章 ストレスに対する認知療法的対応―抑うつ状態への対処を中心に
      第5章 精神療法からみたアレキシサイミアの概念の意義
      第6章 短期精神療法における精神分析技法
      第7章 境界パーソナリティ患者の治療における受身性と中立性について
      第8章 精神療法の接点を探って―精神分析の臨床的発展

    第Ⅱ部 認知療法の実践的応用

      第9章 うつ病の認知療法
      第10章 うつ病の薬物療法と精神療法
      第11章 パニック障害の認知療法
      第12章  抑うつを伴う回避性パーソナリティ障害の認知療法
      第13章 社会不安障害の診断と治療―薬物療法と精神療法の併用
      第14章 身体表現性障害の治療―認知療法に基づく統合的アプローチ
      第15章 不妊患者の心のケアを考える
      第16章 対象喪失
      第17章 Zen and the Art of Psychotherapy
      [付]現代の古典:アーロン・ベックを読む

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