榊原洋一著

発達障害と子どもの生きる力

A5判 200頁 定価(本体2,800円+税) 2009年10月刊


ISBN978-4-7724-1098-4

 本書は,臨床および異分野の専門家と行ってきたさまざまな活動を通して,子どもを総体的にとらえようと考え続けてきた筆者の初めての論文集である。
 第1部は,子どもとその発達に関するものである。脳科学はもちろん,心理学や霊長類学,ロボット工学など,学際的な観点から現代の子どもを読み解いていく。
 第2部は発達障害についての論考が中心である。発達障害児への薬物治療の現状や,自閉症児の言葉の言語学的な観点からの検討,アスペルガー症候群と非言語性学習障害の異同など,一歩踏み込んだ内容となっている。また,筆者が小児神経科医として実際に行ってきた発達アセスメントの方法や,自尊感情に対する考え方も興味深い。
 子どもにかかわるセラピスト,あるいは志す人に,ぜひ読んでいただきたい1冊である。

おもな目次

      序 章 見えることは信じること―可視化と科学―

    第1部 子どもとその発達を理解する

      第1章 ヒトの発達とは何か
      第2章 脳科学研究と保育
      第3章 子どもの生きる力
      第4章 育児不安―小児科学の立場から―
      第5章 臨界期とインプリンティング
      第6章 “三つ子の魂”と三歳児神話
      第7章 基本的生活習慣をどうつくるか
      第8章 高度情報化社会における心の発達
      第9章 健全な小学生とは

    第2部 発達障害を理解する

      第10章 育児相談に必要な神経発達の知識
      第11章 簡単な発達スクリーニング法
      第12章 子どもを見つめる
      第13章 LD・ADHD・広汎性発達障害への医学的治療の現状
      第14章 自尊感情と子どもの発達―気になる子どもとのかかわり方―
      第15章 自閉症児の言葉
      第16章 アスペルガー症候群と学習障害
      第17章 アスペルガー症候群と非言語性LD
      第18章 不器用・運動が苦手な子どもと社会性