田嶌誠一著

現実に介入しつつ心に関わる

A5判 280頁 定価(本体3,800円+税) 2009年10月刊


ISBN978-4-7724-1103-5

 臨床の現場は,学問のはるか先を行っている。心理援助の基本は,クライエントのニーズを引き出し要望に応えることであり,著者はこれこそが,心理援助者の仕事であると説く。 本書は,学校臨床をはじめさまざまな臨床現場で活動してきた著者が実践的カウンセリングの技術を公開したものである。
 本書で詳述される「多面的援助アプローチ」とは,面接室内でのカウンセリング(心理療法)だけでなく,クライエントをとりまく生活空間全体に注目して,ネットワーキングと居場所づくり,家庭訪問などの非密室型カウンセリングを駆使し,その人に合った幅広い援助を行おうとするものである。
 取り上げているテーマは,いじめ,児童虐待,不登校,家庭内暴力・ひきこもり,強迫,境界例など多岐にわたり,実際の事例を交えながら,見立ての基本から効果的な面接,援助のコツがわかりやすく解説されている。

おもな目次

      総論に代えて 現実に介入しつつ,心にかかわる

    第1部 多面的援助アプローチの基本的視点

    第1章 多面的援助アプローチの考え方
    第2章 臨床の知恵(工夫)が生まれるとき
    第3章 密室カウンセリングよどこへゆく
    第4章 心理援助と心理アセスメントの基本的視点
    第5章 事例研究の視点

    第2部 ネットワーク活用型アプローチ

    第6章 学生相談と精神療法
    第7章 強迫的構えとの「つきあい方」の一例
    第8章 青年期境界例との「つきあい方」
    第9章 スクールカウンセラーと中学生
    第10章 引きこもりへの援助の基本的視点
    第11章 不登校の心理臨床の基本的視点
    第12章 相談意欲のない不登校・ひきこもりとの「つきあい方」
    第13章 不登校・引きこもり生徒への家庭訪問の実際と留意点