モナ・ワソー著/高橋祥友 監修/柳沢圭子訳

統合失調症と家族
当事者を支える家族のニーズと援助法

四六判 296頁 定価(本体2,800円+税) 2010年4月刊


ISBN978-4-7724-1134-9

 家族の一員が統合失調症になれば,ほかの全員も影響を受ける。
 精神の病をもつ人が何を考え,感じているか。家族は何を主張したいか。治療者は,何をし,どんな信念を持っているのか。本書は,重い精神の病(統合失調症やうつ病)の人の家族が,その病気からどんな影響を受け,どんな思いを抱き,何を必要としているかということに焦点を当てた画期的な本である。
 前半では,子ども・配偶者・きょうだい・親・祖父母・親類が面接で打ち明けた身内の精神の病に対するさまざまな思いが述べられ,患者と家族の苦しみや哀しみ,喪失感,混乱,当惑,恥の意識や専門家への疑念などが語られる。後半では,家族が直面する問題や,当事者・専門家との考え方の違いを論じながら,病気に立ち向かうための対応と援助のヒントが提案される。
 米国でロングセラーを続ける「統合失調症」の理解と援助についての必読書待望の邦訳である。精神の病(統合失調症やうつ病)の当事者や家族,友人,心の病に携わるすべての人々に。

おもな目次

第一章 孤独な旅―家族が精神の病になったとき
第二章 子どもの声―「私に救いの手を差し伸べて」
第三章 配偶者の声―誰も差し入れを持ってきてくれない病気
第四章 きょうだいの声―「どうか私の話を聞いてください」
第五章 親の声―究極の悲しみ
第六章 祖父母の声―三重苦
第七章 親類の声―「一体、何がどうなっているの?」
第八章 終わりのない悲嘆
第九章 一度だけ、マイナスの思いを吐き出して
第十章 対処とコントロール
第十一章 プロセス―前進と後退の繰り返し
第十二章 私が死んだら―子どものほうが少しだけ先に死んでくれれば……
第十三章 希 望
第十四章 バベルの塔―交錯する思い
第十五章 ひとつの声