『臨床心理学』増刊第2号

発達障害の理解と支援を考える

B5判 200頁 定価(本体2,400円+税) 2010年9月刊


ISBN978-4-7724-1158-5

 田中康雄を編者に迎えた『臨床心理学』の増刊第2号は,発達障害臨床の第一人者たちによる,発達障害の正しい理解を適切な支援へと繋げるためのヒントが満載の必携・臨床ガイド。
 発達障害の診断と理解,ライフステージごとの子どもの育ちの把握,当事者・家族が悩み考えていることを理解したうえでの支援方法,そして多様な臨床アプローチ。各領域のスペシャリストたちの言葉を通じて,日々の臨床のさまざまな領域で出会う発達障害当事者と家族を支援するために,臨床家に何ができるのかを探る。また,発達障害当事者・家族の論文を掲載することで,新たな角度から発達障害に向き合うためのヒントも提示している。
 子どもから成人までを含む発達障害に向き合う臨床家が,日常臨床のなかでつねに立ち返るべきポイントにあふれた待
望の一冊といえるだろう。

おもな目次

まえがき

Ⅰ 鼎談 発達障害の現在 小倉 清+村瀬嘉代子+田中康雄

Ⅱ 発達障害はどう理解できるのか

    「発達障害」を「生活障害」として捉える 田中康雄
    発達精神病理学的視点からみた広汎性発達障害 川村昌代・杉山登志郎
    アスペルガー症候群の診断学的位置づけ 中根 晃
    「学習障害」をどう理解したらよいか 上野一彦
    ADHDと二次的障害をどう理解するか 齊藤万比古

Ⅲ 発達障害を「育ち」から見る

    関係障碍としての発達障碍 鯨岡 峻
    乳児期 小林隆児
    幼児期 若子理恵
    学童期――自閉症を中心に 氏家 武
    思春期の広汎性発達障害を援助する 青木省三
    大学生 高橋知音
    成人期の発達障害 加藤晃司・松本英夫

Ⅳ 発達障害と生きる当事者と家族

    発達障害を生きること ニキ・リンコ
    発達障害当事者研究 綾屋紗月
    発達障害児の親として生きる 村田昌俊
    学校に生きる発達障害児 落合みどり
    発達障害をもつ家族の育児と夫婦――わが家では発達障害がマジョリティ 笹森理絵・笹森史朗

Ⅴ 発達障害にどう向き合うか

    心を支援する 鶴 光代
    行為から支援する 遠矢浩一
    学校で支援するとはどういうことか――子どもの支援にたどりつくまで 阿部利彦
    家族を支援する 岩坂英巳
    教育者を支援する 柘植雅義
    医療支援の役割 菊地祐子
    福祉支援のまなざし 佐々木浩治
    生活を支えるということ 高橋一正
    就労を支援する 小川 浩
    ひきこもりを支援する 近藤直司
    非行との関係を考える 橋本和明
    発達障害の臨床的意義 村瀬嘉代子