サルバドール・ミニューチン,マイケル・P・ニコルス,ウェイ‐ユン・リー著/中村伸一,中釜洋子監訳

家族・夫婦面接のための4ステップ
症状からシステムへ

A5判 300頁 定価(本体4,200円+税) 2010年12月刊


ISBN978-4-7724-1176-9

 サルバドール・ミニューチン50年分の理論と技法が凝縮された家族・夫婦面接10ケースを本書を通して体験できる。
 研ぎ澄まされた観察と介入によって,その場・その瞬間に活用できるあらゆるものを変化の礎へと方向づける構造派家族療法の臨床は,クライアントの過去の探求を統合した4ステップのモデルへと進化した。
 しかしこの進化は不確実性の時代におけるセラピーのマニュアル化に迎合するものではない。本書は「人間的出会いの経験」であるセラピーが,むしろ人と,人が目的に向かう道筋に孕まれる複雑さと多様性をこそ尊重しながら,家族がもつ可能性を解放する過程を鮮やかに記録している。10章のウェイ=ユン・リーの面接は,共通のモデルを通してセラピストの個性が作品(ケース)にいかに反映されるかを如実に示している。
 自ら作り上げた理論と技法の殻を破り進化を続けるミニューチンの驚くべき介入を通して,読者は国も文化も異なる来談家族へのしたたかでスリリングな挑戦の数々を目の当たりにするだろう。

おもな目次

    日本語版への序

      第1章 イントロダクション:家族とカップルのアセスメントのための4ステップモデル

    第1部 問題を抱えた子どもとその親

      第2章 親役割をとる子ども
      第3章 葛藤を抱えた夫婦,もしくは三角関係化された子どもたち

    第2部 ステップファミリー

      第4章 嘘つきだったティーンエイジャー
      第5章 二者関係を三つ足しても家族全体にはならない

    第3部 相補的カップル

      第6章 成人女性の激越性うつ病
      第7章 手がいつも汚れている女性

    第4部 心身症の家族

      第8章 エディプスと胃痙攣
      第9章 拒食症の中国人青年:同じ地図,異なるセラピスト

    第5部 家族と社会福祉事業

      第10章 三世代の女性たち
      第11章 薬物依存の居住型療養と家族

    エピローグ

    監訳者あとがき