坂野雄二著

認知行動療法の基礎

A5判 184頁 定価(本体2,800円+税) 2011年11月刊


ISBN978-4-7724-1218-6

 問題を抱えて悩んでいる人には,ものごとを二者択一的に考え,一言で表そうとするといったクセを持っている人が少なくない。認知行動療法では,クライエントさんが抱える問題を,@どのような環境の中で,Aどのように振る舞い,Bどのように考え,Cどのような動機づけを持ち,Dどのような感情や情緒の問題を持ち,Eどのような身体の変化が出ているのか,を構造化して整理し、その関係を明らかにする中から治療戦略を立てようとする。
 認知行動療法は1980年代初めにわが国に導入されて以来,適用範囲も徐々に広がり,2010年4月の診療報酬改定により、条件つきではあるが保険点数化もされている。
 著者は,認知行動療法を,いま抱えている直面の問題の解決だけではなく,人に頼らなくても自立して問題解決をすることのできる「武器」として生活の中で身につけてもらうことを目指す。本書は,著者と認知行動療法の出会いから,常に第一線で認知行動療法に携わってきた著者の軌跡である。

おもな目次

序 章 私的認知行動療法小史:まえがきにかえて
第1章 認知行動療法の基本的発想を学ぶ
第2章 認知行動療法の歴史と発展
第3章 認知行動療法における治療者の感情
第4章 治療効果の評価方法
第5章 中高年期うつ病の認知行動療法
第6章 境界性人格障害に対する弁証法的行動療法の治療効果に関するメタ分析
第7章 社会不安障害に対する非薬物療法的アプローチ
第8章 パニック障害の行動療法
第9章 広場恐怖を伴うパニック障害に対する認知行動療法プログラム
第10章 トラウマの理解と家族によるソーシャルサポート
第11章 ストレスマネージメント
第12章 認知行動療法における自律訓練法の位置づけ
第13章 プライマリケアと認知行動療法
第14章 “科学者実践家モデルに基づく臨床心理学教育”は心身医療の現場に新しい人材を輩出できるか
あとがき

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