新保幸洋編著/出典著者:村瀬嘉代子

統合的心理療法の事例研究
村瀬嘉代子主要著作精読

A5判 320頁 定価(本体4,200円+税) 2012年3月刊


ISBN978-4-7724-1234-6

 凄い心理臨床実践が,ここにある!
 本書は,第一著者(新保)が村瀬嘉代子の著作を徹底的に読み込み,その臨床感覚の本質を論理的に分析し解説した第T部と村瀬嘉代子の主要論文をセレクトした第U部からなる。
 村瀬の手法は一貫していてぶれは一切ない,臨床現場における具体的な事実を高速回転する頭脳によって抽象的思考に置き換える。その臨床の凄さは,「言葉の持つ本質的な普遍性」にある。心理療法家の理論や技法は,実戦の中から帰納法的に抽出し洗練されて,形成されていくはずのものだからである。
 各論文には,新保による解説と併せて村瀬自身による解題を付した。読者はオリジナルな作品のみがもつアウラ――村瀬のプロフェッショナル論のもつ独特の雰囲気――を存分に感じることであろう。

おもな目次

はじめに

第Ⅰ部 統合的心理療法を学ぶ

    序 章 統合的心理療法の特質について/新保幸洋
    村瀬嘉代子主要著作解題/新保幸洋

第Ⅱ部 村瀬嘉代子主要著作

    第1章 統合的心理療法
    第2章 「伝える」ということ
    第3章 病む子どもの心に出会う
    第4章 さまざまなものの統合としての心理療法
    第5章 子どもの精神療法における治療的な展開―目標と展開
    第6章 さまざまな身体症状を訴えた一少女のメタモルフォーゼ―わがうちなる「雪女」に気づくまで
    第7章 ピノキオから少年へ―臨床ケースにみる心の成長発達
    第8章 地域社会におけるネットワーク
    第9章 家族成員の育ちなおりを支えた治療者―家族統合促進機能に果たしたその象徴的および実際的役割
    第10章 自閉症児への統合的アプローチ
    第11章 子の奪い合い
    第12章 個人史と心理療法
    第13章 こころの糧と子ども時代―生きられた時間の体験

あとがき