一般財団法人特別支援教育士資格認定協会【編】
竹田契一・上野一彦・花熊 曉【監修】

特別支援教育の理論と実践[第2版]
(全3巻)

2012年4月刊


Ⅰ巻 概論・アセスメント

責任編集:上野一彦,宮本信也,柘植雅義
B5判 並製 208頁 定価(本体2,400円+税)

Ⅱ巻 指 導

責任編集:竹田契一,花熊 曉,熊谷恵子
B5判 並製 268頁 定価(本体2,600円+税)

Ⅲ巻 特別支援教育士(S.E.N.S)の役割・実習

責任編集:緒方明子,里見恵子
B5判 並製 148頁 定価(本体2,000円+税)

 2007年4月より全国の小中学校でスタートした特別支援教育はその支援の幅をますます拡げている。その中心的役割をになう特別支援教育士(S.E.N.S)養成のために,日本LD学会・特別支援教育士資格認定協会の総力を結集して編まれた指導教科書が,S.E.N.S養成セミナー新シラバスに対応し全面改定。
 各領域の第一線で活躍する執筆陣により,基本の理解,具体的実践の技法と指針,変化の激しい本領域における現状など,特別支援教育を実践していく上での必要な知識と情報が網羅されている。近年改訂の行われた心理検査(WISC-W,KABC-U)によるアセスメントについても,最新の情報をもとに詳解する。
 通常学級担任教師をはじめ学校の管理者・教職員はもとより,学校医やスクールカウンセラー等医療心理関係,行政・福祉領域等々,特別な教育的ニーズをもつ子どもたちをとりまく全ての方々が,協働してよりよい特別支援教育を実現するための必携書といえよう。

第2版刊行にあたって

 平成19年4月から本格的に特別支援教育が全国の公立の小中学校において始まりました。この教育は,従来の特殊教育の対象の障害だけではなく,「個に応じた教育的支援」をLD・ADHD・アスペルガー障害などの発達障害の児童・生徒に対して行う新しいプログラムとなりました。特に一人ひとりの教育的ニーズをしっかり把握することにより「この子はどこでつまずいているのか,どう教育するのか」の認識が持てる教師を育て,その児童・生徒の持てる力を伸ばし,生活や学習上の困難を改善・克服していくために必要な支援を行うものです。
 特別支援教育士資格認定協会は,平成13年3月より特別支援教育の専門家養成セミナーを関東,関西で行ってきました。最初の6年間は,各講師が科目のシラバスを基に独自に講義を進める形式でしたので教科書は作りませんでした。しかし機は熟し各方面からの要請も受け,平成19年4月というグッドタイミングにS.E.N.S養成セミナーの教科書として3冊の特別支援教育の理論と実践[第1版]を出版しました。
 この教科書には養成セミナーの36ポイントの内容を「T概論・アセスメント」「U指導」「VS.E.N.Sの役割・実習」の3冊にまとめました。それぞれの項目が最新情報を中心に書かれているため,定期的に修正・加筆が必要となります。今回最近の急速な変化に対応するため部分的な修正ではなく全面的に教科書改訂をすることになりました。
 平成15年に特別支援教育の最終報告が発表されてから全国の小・中学校を中心に特別支援教育体制推進事業が試みられ体制整備が積極的に行われてきました。特に専門性のあるコーディネーターの指名と適切な養成,校内委員会の活動,個別の教育支援計画・個別の指導計画の作成と実施などの相乗効果が期待されています。このような新しい教育改革を実践していくためには,通常学級における指導のレベルアップが不可欠です。具体的には現状の正しい把握,客観的なデータによる適切な子どもの評価,個別の指導計画に基づいた実践と修正のフィードバックなどのプログラムをつなげていくことが大切です。文部科学省は経験と勘のみに基づいた今までの指導からPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルの視点を取り入れた教育的支援の重要性を推奨しています。正にこのS.E.N.Sのための指導教科書は,PDCAの視点が軸となって書かれています。
 最新情報を取り入れて書かれたこの3冊の指導教科書がLD・ADHD等の基礎と実践指導のバイブルとして,「真のプロフェッショナル」を目指す皆さんの日々に活用されることを切に望んでいます。

一般財団法人特別支援教育士資格認定協会 理事長 竹田契一