改訂にあたって

 本書発刊後,早くも8 年が経ち,少年法およびそれをとりまく状況には大きな変化が生じている。本書は,増刷時に最低限の補訂をしただけであるので,はじめての実質的な改訂となる。もちろん,今回の改訂でも,本書の目指すもの,すなわち,わかりやすい実務少年法入門,臨床実務家のための少年法手引き,には全く変更はない。
 少年法は,平成19(2007)年,平成20(2008)年に相次いで改正されたうえ,平成25(2013)年2 月に,法制審議会の改正答申が出され,その改正が具体的に予定されている。また,少年院法の改正法案はすでに一度国会に提出されている。
 その間,私は,法科大学院等で少年法・刑事法を講じ,平成22(2010)年からは法テラスの理事(国選弁護・犯罪被害者支援業務担当)も兼務しながら,これらの法改正にも関わりつつ,研究を進めてきた。
 本書改訂の必要性を痛感しながら,多忙さのため,作業が大幅に遅れてしまったことを読者にお詫びしなければならないが,その分,最新の法改正,判例・実務運用等も盛り込み,内容を充実させることができたので,アップツーデートなものとなり,使いやすくなったのではないかと思っている。
 少年法が激動の荒波に洗われ,将来が懸念される今日,本書が引き続き,少しでも非行少年に関わる方たちのお役に立てば幸いである。本書の改訂にあたっては,東北大学法学研究科津田雅也助教にご協力いただき,金剛出版編集部の伊藤渉氏にお世話になった。ここに記して御礼申し上げる。

2013 年 盛夏 廣瀬健二