伊集院清一著

風景構成法
「枠組」のなかの心象

A5判 200頁 定価(本体3,400円+税) 2013年11月刊


ISBN978-4-7724-1339-8

 風景構成法は,中井久夫によって創案された芸術療法・投影法の一つであり,枠組みの中で構造化された空間に対し,統合的指向性をもって表現される構成的表象を読み取る技法である。また,アセスメントとしてだけでなく,描く人に心の安定をもたらすという効果を持つ心理療法として,クライエントに対する治療にも広く適用されている。またその彩色の過程は投影的表象を表現していて,投影的方法と構成的方法は補完的に機能し,相互から有用な知見を読み取ることができる。
 本書は,その手法と機能,クライエントの病理解釈から治療的技術へと応用する技法を詳しく解説した本格的な臨床指導書である。 著者は2000年,表現病理学における研究・国際活動の貢献者に与えられる,アメリカ表現精神病理学会最高の栄誉「エルンスト・クリス賞Ernst Kris Prize」を受賞した。

おもな目次

序章:「枠組」のなかの憧憬――精神世界と視覚文化――
第1章 風景構成法の意義と手法
第2章 風景構成法と表象機能
第3章 拡大風景構成法における天象・地象表現と精神的視野
第4章 拡大誘発線法における“埋没化”現象――人物部分刺激として捉えた際の反応についての省察――
第5章 構成的空間表象の病理/構成的描画法の治療的意義――分裂病者を中心として――
第6章 風景画の臨床表現病理
第7章 拡大風景構成法の展開
第8章 治療としての絵画療法
第9章 「枠組」のなかの心象――イメージ・表象機能の自己治癒性――
あとがき