Therapeutic Communication : Knowing What to Say When. Second Edition


ポール・L・ワクテル著/杉原保史訳

心理療法家の言葉の技術[第2版]
治療的コミュニケーションをひらく

A5判 450頁 定価(5,800円+税) 2014年1月刊


ISBN978-4-7724-1351-0

 カウンセラーとクライエントの葛藤,面接の中断・停滞は,偶発事でありながら避けがたい心理面接の宿命でもある。ともすれば面接構造そのものを揺るがしかねない悪循環に陥った心理面接が好転するとき,そこではつねに心理療法家によって緻密にプログラムされた言葉が物を言う。
 統合的心理療法を志向するポール・ワクテルは,精神分析,認知行動論,システム論,体験的アプローチに依拠しながら,独自の治療的コミュニケーション理論を樹立し,促進的コメント,帰属的コメント,暗示,リフレーミング,パラドックス,そして治療者の自己開示など,実際の臨床場面で応用できるテクニックを考案しながら,心理面接でクライエントが陥った悪循環を覆すカウンセラーの言葉の技術を徹底的に考察している。
 第2版では,初版刊行後に登場した新たな理論を吸収・補完して,「第2章 絶え間なき心理療法の発展」「第3章 愛着への注目」という2章を新たに加え,さらに各章への大幅加筆を施すなど,初版に大幅な改訂を加えてバージョンアップを図っている。統合的心理療法の推進者ポール・ワクテルによる名著の第2版,待望の刊行!

おもな目次

第1章 談話療法再考―治療者も話す
第2章 絶え間なき心理療法の発展―精神分析的,認知行動論的,システム論的,体験的な諸アプローチにおける重なり合う新しい展開
第3章 愛着への注目―愛着理論と愛着研究が治療に与える示唆への関心の高まり
第4章 循環的心理力動論Ⅰ―悪循環と良循環
第5章 循環的心理力動論Ⅱ―不安,エクスポージャー,解釈
第6章 循環的心理力動論Ⅲ―洞察,治療関係,外的世界
第7章 非難的コメントと促進的コメント―治療的対話における批判と許し
第8章 治療者による問いかけ―治療は取り調べではない
第9章 患者の強さに依拠する
第10章 ありのままを認めることと変化を促進すること
第11章 帰属的コメントと暗示
第12章 リフレーミングとパラドックス
第13章 治療者の自己開示―有用性と落とし穴
第14章 実際の問題解決にまでもっていく―抵抗,徹底操作,フォロー・スルー
第15章 夫婦に対する治療的コミュニケーション