Treatment of Borderline Personality Disorder : A Guide to Evidence-Based Practice


ジョエル・パリス著/黒田章史訳

境界性パーソナリティ障害の治療
エビデンスに基づく治療指針

A5判 336頁 定価(本体4,800円+税) 2014年5月刊


ISBN978-4-7724-1362-6

 「Get a life」――。これまでのやり方を見直し,新たな解決策を獲得しよう,というのが著者のメッセージだ。不安定な対人関係や自傷行為などを発現する,この厄介な境界性パーソナリティ障害(BPD)に対し,これまで医療は勝利してきたとはいえない。そこに福音として登場したのが本書だ。第T部はBPDを定義し患者の特徴の諸相を浮き彫りにし,第U部は病因に関する研究,第V部は治療に関する研究について概説する3部からなる。第T部でうつ病など諸症状とのボーダーを明らかにした上で,第U部で患者の多彩なリスクについて指摘する。第V部では,それに基づく適切な個別的療法について論じ,徹底的なエビデンスをもとに,多彩な症状を見せるBPDについて,その病因や症状を分析し,それぞれについて効果的な処方を明らかにする。が,ねらいはその先にもある。個別具体的な解決だけでなく,それらを通してBPDに対する総合的なマネジメントを獲得するすべを提案する。患者の将来を保障し,治療の新たな地平を開こうとする本書は,BPD処方の手ほどきにとどまらず,患者の行く末を見据えたトータルなマネジメントのための戦略と手法を提案している。改めて本書のメッセージを聴いてほしい。Let's get a life!

おもな目次

序文
第Ⅰ部 BPDの定義

    第1章 診断をつける
    第2章 BPDの境界
    第3章 パーソナリティと発達

第Ⅱ部 BPDの原因

    第4章 リスク要因
    第5章 一般的モデル

第Ⅲ部 BPDの治療

    第6章 転 帰
    第7章 薬物療法
    第8章 精神療法
    第9章 マネジメントの指針
    第10章 治療的介入
    第11章 治療を行う上での問題
    第12章 自殺傾向と入院
    第13章 研究の動向

文 献
訳者あとがき
索 引