影山任佐著

犯罪学と精神医学史研究

A5判 316頁 定価(本体5,800円+税) 2015年1月刊



 
 

ISBN978-4-7724-1405-0

 暗殺学,殺人学,アルコール犯罪を中心に犯罪精神病理学の構築に寄与し,自己確認型犯罪,現代型ストーカー等の提唱を通じて現代日本と一部の若者の病理性,時代精神を解明してきた著者による論文集。犯罪精神病理学,欧州精神医学史と我が国における法医学の成立,著者が長年従事してきた学生の大学精神保健活動と教職員のメンタルヘルスを中心とした産業医活動といった精神保健領域,そして多様な執筆活動によるエッセイや講演録からなる。
 犯罪精神病理学,臨床犯罪学,精神医学,精神医学史を「人間学」へと収斂させる試みの軌跡。

おもな目次

第Ⅰ部 犯罪学編

     第1章 犯罪原因論入門―犯罪理論の諸潮流
     第2章 日本犯罪学会百年,その歴史と展望
     第3章 統合失調症と犯罪
     第4章 精神障害者の初犯防止に向けて
     第5章 「臨床犯罪学」とはなにか
     第6章 我が国犯罪学の国際的意義と貢献:歴史的使命の自覚―「犯罪学雑誌」80巻刊行にあたって

第Ⅱ部 精神医学史編

     第7章 器質・力動論的幻覚論再考
     第8章 近代精神医学の黎明:臨床および病院精神医学と司法精神医学の誕生―Pinel,Esquirolらの精神医学とその実践
     第9章 フランス精神医学の歴史と現状
     第10章 GeorgetとGriesinger―近代精神医学における精神病脳病説の優先権問題
     第11章 E. Kraepelinの疾病論の構造分析―「疾病形態説」の現代的意義
     第12章 国家医学と法医学成立過程の文献的考察―片山國嘉「医学の系統図」分析

第Ⅲ部 精神保健編

     第13章 キャンパス・メンタルヘルスの現代的課題,その理念と実践―SRO運動の展開とトータルケア&サポートシステムの構築
     第14章 「志」を実現する力と“Hokekan”モデルの世界への発信
     第15章 Quality of Campus(Academic) Lifeの構築をめざして―Empathy Based Mental Health(「共感に基づく精神保健」)の提唱
     第16章 薬物依存の精神病理―人間学の観点から

第Ⅳ部 エッセイ編

     第17章 私にとって精神医学史とはなにか
     第18章 「上医」の精神医学―応用精神医学の可能性
     第19章 本が育むこころ
     第20章 私たちの精神の旅路と共振する春江作品―解説『ウィーンの冬』春江一也,集英社文庫版
     第21章 西田幾太郎と森キ外:明治における自己の問題
     第22章 私はこう見る―高1同級生殺害事件