本書は拙論著の著作,論文集である。既に著者には犯罪学関係を中心とした論文集,アルコール犯罪,フランス慢性妄想病論史の研究書などの論著がいくつかあるが,本書はその後発表した諸論文,さらにはそれらに収録できなかった犯罪精神病理学関係,精神医学史関係,精神保健領域,さまざまエッセーや講演等の論著から選択し,収録したものである。また「第10章」は本書のために新たに書き下したものである。このため一部内容的に重複したり,表記法が異なって不統一な点があるが,このような本書成立事情があってのことで,読者諸兄の寛容を乞う次第である。本書所収論著は原則,発表当時のままであるが,誤記,脱字等は訂正し,その後の著者の研究成果,考えを補足したものもある。またタイトルを一部改変したものもある。以下本書後書きに代えて,今後の著者の研究構想や生き方の一端を披露している著者の大学退任時の挨拶文を掲載したい。2年前のものだが,この挨拶文に込められた思いは今も変わらない。末尾ながら本書出版にあたって金剛出版社長立石正信氏,編集部伊藤渉氏をはじめ,多くの助力を頂いた方々に感謝申しあげる。

平成26年8月
国際犯罪学会を終えて,メキシコ,モントレイ市にて
著者 影山任佐