Don D. Jackson : Selected Essays at the Dawn of an Era
Don D. Jackson : Interactional Theory in the Practice of Therapy

ドン・D・ジャクソン著/ウェンデル・A・レイ編/小森康永,山田 勝訳

家族相互作用
ドン・D・ジャクソン臨床選集

四六判 360頁 定価(本体5,400円+税) 2015年3月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1413-5

 20世紀半ば,家族全員を集めてセラピーを行う合同家族療法の同時多発的な発生が,個人を超えて,関係・相互作用・システムを直接的に扱う「家族療法」の嚆矢とされる。コミュニケーションを治療対象とするこの新たな領域の誕生において,グレゴリー・ベイトソンの名で知られるダブルバインド理論に臨床上の裏付けを与えたのが,精神科医ドン・D・ジャクソンの相互作用パターンを見抜く観察眼と驚異的な診断能力であった。本書は,ハリー・スタック・サリヴァンに学び精神分析家・神経科学者としてキャリアをスタート,パロアルト・グループ(グレゴリー・ベイトソン/ジェイ・ヘイリー/ジョン・ウィークランド/ドン・ジャクソン)に参加し,メンタル・リサーチ・インスティテュート(MRI)を創設しながら,48歳の若さで早世した天才セラピストの仕事を纏めた二冊の論集より,本邦初訳の重要論文を厳選した論文選である。各々の論考は,統合失調症患者とその家族の詳細な事例描写,「家族ホメオスターシス」「マリタル・キド・プロ・クオ」といった概念の考察を通して,家族療法・ブリーフセラピーの興隆につながる非規範的・相互作用的精神療法の出発点を示している。
 ジャクソンとパロアルト・グループ,フリーダ・フロム-ライヒマン,ミルトン・H・エリクソン,アーヴィン・ヤーロムら同時代のマスターセラピストの交錯を描く訳者解説「パロ・アルトの家族療法家,ドン・D・ジャクソン」を収載。

Section Ⅰ 「相互作用」の発見

    はじめに ジェイ・ヘイリー
    序.ウェンデル・レイ
    1.家族ホメオスターシスの問題[1954/1957]
    2.家族ルール―マリタル・キド・プロ・クオ[1965]
    3.統合失調症エピソードに関する患者と治療者の所見[1958]:w.ジョン・ウィークランド

Section Ⅱ 「相互作用」の臨床

    はじめに:ポール・ワツラウィック
    プロローグそして,いくらかの回想:カルロス・E・シュルツキ
    ドン・ジャクソンの目で見る:ウェンデル・レイ
    4.統合失調症症状と家族相互作用[1959]:w.ジョン・H・ウィークランド
    5.統合失調症患者の家族における家族療法[1961]
    6.合同家族療法―理論,技法と結果についての考察[1961]:w.ジョン・H・ウィークランド
    7.相互作用的精神療法[1961]
    8.家族ホメオスターシスと患者変化[1964]:w.アーヴィン・ヤーロム
    解説:パロ・アルトの家族療法家,ドン・D・ジャクソン 小森康永
    訳者あとがき