奥村茉莉子氏を始め当時はお若かった心理職の方々から一緒に勉強しようとお誘い戴いた当初から、ただ一回、一回を少しでも意味ある時間になるようにと願いつつ今日に至った。発足したのは一九七六年頃であったろうか。その間、会のメンバーは入れ替わり、遠い地方からのご参加、心理職以外の職種の方々も多く参加された。どの方も地道にご自身の場で文字通りクライエントや患者さんに最善を尽くしてかかわろうとされている点で共通されており、「華々しくなくとも、人知れずこういう地の塩のような方々によって、臨床は支えられているのだ」と何時もその時々メンバーを内心密かに尊敬してきた。ここに執筆された方々ばかりでなくその基本スタンスは共通しておられた。
 こういう一見地味な出版を決断され、私どもの文章にご懇切な助言を下さいました金剛出版立石正信社長に心からお礼申しあげます。そしてこの一書が一人でも多くの読者のお役に立つことをこころから祈っております。

二〇一五年 一月
村瀬嘉代子