阪中順子著

学校現場から発信する
子どもの自殺予防ガイドブック
いのちの危機と向き合って

A5版 260頁 定価(2,800円+税) 2015年8月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1444-9

 現在,世界では年間約百万人が自殺で亡くなっており,日本においても毎日80人近くの人が自ら命を絶っている厳しい現実がある。特に,若い世代(10代後半から39歳)においては自殺が死因のトップという深刻な状況がみられるとともに,いじめ,不登校・ひきこもり,非行といった学校問題と結びついた子どもの自殺の実態が注目されている。また数多く存在する,自死遺族・遺児やハイリスクな子どもへの対応は喫緊の課題である。
 本書は,二十年余りにわたって学校教育の現場で教師・スクールカウンセラーとして自殺予防教育に関わってきた著者による,子どもの自殺リスクとアセスメント・危機介入についての「新しい自殺予防プログラム」をまとめたものである。
 著者は数多くの詳細なデータを駆使し,自殺に関する基礎知識を整理したうえで,米国やオーストラリアにおける自殺予防教育を参照し,「教師を対象とした自殺予防プログラム」「子どもを対象とした自殺予防プログラム」の二つを本書で提示する。さらに後半では,学校現場における自殺リスクへの対応の実際を事例に沿って解説している。

おもな目次

はじめに――いのちの危機と向き合って
第一部 [理論編]自殺予防の基礎知識

  • 第1章 子どもの自殺の現状と理解
  •  日本における自殺の実態
  •  子どもの自殺の実態
  • 第2章 日本と海外の学校における自殺予防教育の概観
  •  日本の学校における自殺予防の出発点と課題
  •  アメリカの学校における自殺予防教育
  •  オーストラリアの学校における自殺予防教育
  • 第3章 日本の学校における自殺予防教育の必要性と方向性
  •  自殺予防に関する知識の啓発の必要性
  •  相談行動と友人支援の重要性
  •  自殺予防教育に対する教師の意識と実施上の課題
  •  自殺予防教育の方向性

第二部 [実践編]アセスメントと危機介入

  • 第4章 教師を対象とした自殺予防プログラム
  •  なぜ,教師を対象とした自殺予防プログラムから始めるのか
  •  教師向け自殺予防プログラムの概要と有効性
  • 第5章 子どもを対象とした自殺予防プログラム
  •  生徒向け自殺予防プログラムの概要と有効性
  •  児童向け自殺予防プログラムの試行
  •  学校における自殺予防教育の日常的展開
  •  保護者を対象とした自殺予防プログラムの試行
  • 第6章 学校における自殺の危機への対応の実際
  •  自殺の危険の高い生徒への対応
  •  自殺が起きてしまったときの対応

第三部 [事例編]ケースから学ぶ自殺リスクへの対応

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