渡辺雄三著

臨床心理士の仕事の方法
その職業的専門性と独自性

A5判 246頁 定価(本体3,200円+税) 2015年11月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1458-6

 現代という「こころ・からだ」にとって難しい時代を背景として、さまざまな領域で臨床心理士が求められている。また、それに従い、臨床心理士が用いる方法論や援助・治療技法についても、大きくは精神分析療法的立場と認知行動療法的立場とに分かれるように、多様化し、新しい方法論や援助技法が次々に生まれている。さらには、国家資格化による職業的アイデンティティの在り方も時代にあったものになるであろう。
本書は、50年にわたって個人心理療法を中心にクライエント・患者と向き合ってきた著者により、臨床心理士の仕事をめぐる昨今の混迷状態にひとつの導きを与えるべく書き下ろされた。
 前著『私説・臨床心理学の方法』でも詳細に述べたが、「臨床心理学的に配慮されたアプローチ」としての八つの「臨床心理学の原則」に言及しながら、本書ではよりコンパクトに臨床心理士の職業的専門性と独自性の在り方を示す。
クライエント・患者は「他者」との深いかかわりを通して少しずつ変わっていくものであり、臨床心理士はその確固たる「他者」となることであるとする著者の姿勢は、読む者の専門家としての矜持を大いに刺激するものである。

おもな目次

はじめに
総論 臨床心理士の仕事の方法

  • 第一章 臨床心理士の職業的専門性と独自性
  • 第二章 臨床心理学的に配慮されたアプローチ

各論 「臨床心理学的に配慮されたアプローチ」の八つの原則

  • 第一章 「一人一人のクライエントを確かな対象として」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする
  • 第二章 「クライエントと直接かかわることを通して」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする
  • 第三章 「クライエント自身の体験とその表現を核にして」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする
  • 第四章 「現前性・状況性・歴史性・関係性・個体性・希求性の総体的視点から」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする
  • 第五章 「クライエントと臨床心理士との相互関係の中で」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする
  • 第六章 「臨床心理士自身のこともつねに含み込んで」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする
  • 第七章 「依拠する臨床心理学の理論や方法を信頼し、かつ疑うことも忘れずに」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする
  • 第八章 「何よりもクライエントのために」、クライエントの「こころ・からだ」を理解し、手助けする

あとがき