平井正三著

新訂増補 子どもの精神分析的心理療法の経験
タビストック・クリニックの訓練

A5判 240頁 定価(本体3,200円+税) 2015年10月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1460-9

 〈子ども〉を育むことは、時間をかけてじっくりと手間暇かけるしかないこと、またその手間を惜しんではいけないことは、親なら誰しも知っていることである。それが「精神分析の営み」である。自分自身について、考えていくという内省の試みは、孤独な営みである。「まわり」や「社会」や「世間」に流されず、自分の考えを考えることは一人っぽっちの経験であり、その経験に光を当てているのが本書である。
 初版の刊行から6年、著者が不十分だと感じていた、わが国での子どもの精神分析的心理療法訓練の現状を批判し、何が必要であるかを説いた章を加えて改訂新版とした。
 「質」を大切にしている著者の心理臨床経験の集大成。

おもな目次

改訂新版はじめに
旧版はじめに
第Ⅰ部 タビストック方式乳児観察の経験

  • 第1章 タビストック方式乳児観察とは何か
  • 第2章 タビストック・クリニック方式乳児観察の一事例

第Ⅱ部 子どもの精神分析的心理療法の経験

  • 第3章 子どもの精神分析的心理療法とは何か?
  • 第4章 自閉症児への精神分析的アプローチ―ポスト・クライン派の実践
  • 第5章 メアリー:ポスト・クライン派精神分析の展開―自己愛的な少女との精神分析的心理療法
  • 第6章 アン:愚かさとその対象関係―虐待を受けていた知的障害の青年期の少女との精神分析的心理療法
  • 第7章 トム:破局的侵入としての授乳―漠然とした毒と死の恐怖に脅える少年との精神分析的心理療法
  • 第8章 サム:自閉現象とそこからの脱却をめぐって―アスペルガー症候群の青年との精神分析的心理療法
  • 第9章 ジュリー:性的虐待からの回復―性的虐待を受けた少女との精神分析的心理療法

第Ⅲ部 子どもの精神分析的心理療法の訓練

  • 第10章 タビストック・クリニックとアルバレズ先生について
  • 第11章 心理臨床における個人分析の意義
  • 第12章 ビオンに学ぶ分析臨床―何をどのように学んだか?
  • 第13章 子どもの精神分析的心理療法―その訓練と実践

おわりに
新訂増補版あとがき
旧版あとがき
参考文献